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第3話 私は信じてます 現在、gubaプラグインはご利用いただけません。 動画はいずれ消えていく
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プラチナ 北斗無双マスター すべてのトロフィーを獲得 ブロンズ 戦いの始まり 第1話をクリアした(キャラクターは誰でも良い) シルバー 伝説編ケンシロウの章をクリア 伝説編ケンシロウの章をクリアした ブロンズ 伝説編トキの章をクリア 伝説編トキの章をクリアした ブロンズ 伝説編ラオウの章をクリア 伝説編ラオウの章をクリアした ブロンズ 伝説編レイの章をクリア 伝説編レイの章をクリアした ブロンズ 伝説編マミヤの章をクリア 伝説編マミヤの章をクリアした ブロンズ 幻闘編ケンシロウの章をクリア 幻闘編ケンシロウの章をクリアした ブロンズ 幻闘編トキの章をクリア 幻闘編トキの章をクリアした ブロンズ 幻闘編ラオウの章をクリア 幻闘編ラオウの章をクリアした ブロンズ 幻闘編レイの章をクリア 幻闘編レイの章をクリアした ブロンズ 幻闘編シンの章をクリア 幻闘編シンの章をクリアした ブロンズ 幻闘編サウザーの章をクリア 幻闘編サウザーの章をクリアした ブロンズ 幻闘編ジャギの章をクリア 幻闘編ジャギの章をクリアした ブロンズ 幻闘編マミヤの章をクリア 幻闘編マミヤの章をクリアした シルバー プレイ時間30時間 総プレイ時間が30時間 シルバー 10000人撃破 敵を10000人撃破した シルバー 北斗神拳で5000人撃破 敵を北斗神拳で5000人破裂させた シルバー 南斗聖拳で5000人撃破 敵を南斗聖拳で5000人切り裂いた シルバー 北斗有情拳で5000人撃破 敵を北斗有情拳で5000人昇天させた シルバー 伝承奥義で1000人撃破 伝承奥義か真・伝承奥義で1000人撃破 ブロンズ ジードを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章でジードを無双闘舞で撃破 ブロンズ シンを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第2話でシンを無双闘舞で撃破 ブロンズ 牙大王を無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第3話で牙大王を無双闘舞で撃破 ブロンズ ジャギを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第4話のジャギを無双闘舞で撃破 ブロンズ アミバを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第5話のアミバを無双闘舞で撃破 ブロンズ ウイグルを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第6話のウイグルを無双闘舞で撃破 ブロンズ ラオウを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第7話のラオウを無双闘舞で撃破 ブロンズ ユダを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第8話のユダを無双闘舞で撃破 ブロンズ シュウを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第9話のシュウを無双闘舞で撃破 ブロンズ サウザーを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第10話のサウザーを無双闘舞で撃破 シルバー サウザーを無双闘舞で撃破2 伝説編ケンシロウの章第11話のサウザーを無双闘舞で撃破 ブロンズ リュウガを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第12話のリュウガを無双闘舞で撃破 ブロンズ ラオウを無双闘舞で撃破2 伝説編ケンシロウの章第13話のラオウを無双闘舞で撃破 ゴールド ラオウを無双闘舞で撃破3 伝説編ケンシロウの章最終話のラオウを無双闘舞で撃破 ブロンズ ラオウを無双闘舞で撃破4 伝説編トキの章第1話のラオウを無双闘舞で撃破 ブロンズ ラオウを無双闘舞で撃破5 伝説編トキの章最終話のラオウを無双闘舞で撃破 ブロンズ レイを無双闘舞で撃破 伝説編ラオウの章第1話のレイを無双闘舞で撃破 ブロンズ ケンシロウを無双闘舞で撃破1 伝説編ラオウの章第2話のケンシロウを無双闘舞で撃破 ブロンズ トキを無双闘舞で撃破 伝説編ラオウの章第4話のトキを無双闘舞で撃破 ブロンズ ケンシロウを無双闘舞で撃破2 伝説編ラオウの章第5話のケンシロウを無双闘舞で撃破 ゴールド ケンシロウを無双闘舞で撃破3 伝説編ラオウの章最終話のケンシロウを無双闘舞で撃破 ブロンズ マミヤを無双闘舞で撃破 伝説編レイの章第1話のマミヤを無双闘舞で撃破 ブロンズ 牙大王を無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章第2話の牙大王を無双闘舞で撃破 ブロンズ アミバを無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章第3話のアミバを無双闘舞で撃破 ブロンズ ウイグルを無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章第4話のウイグルを無双闘舞で撃破 ブロンズ ラオウを無双闘舞で撃破6 伝説編レイの章第5話のラオウを無双闘舞で撃破 ブロンズ ユダを無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章最終話のユダを無双闘舞で撃破
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第2章第3話 森に潜む牙 "本当です!!チップから回路基盤まで全部調べたんです!装置は動いてた!命をかけてもいい! ‐コナー・テンプル" "覚悟しとけ。 ‐ニック・カッター" 第2章 第3話 森に潜む牙 登場する生物 サーベルタイガー 放送 イギリス 2008年1月26日日本 2009年9月10日 シリーズ 第2章 エピソード 第3話 森に潜む牙 セッティング 亀裂調査センターブルースカイパークウエスト農場 前回 第2話 オフィス街の霧 次回 第4話 水底に潜む声 あらすじ コナーが開発した亀裂探知装置が完成する。全国を24時間監視し、“時空の亀裂”が発生したら数秒以内に警報が鳴る仕組みだ。ところがコナーが自信満々で説明をしている間に、警報が鳴らずに新たな生物の出現報告が入る。 現場の遊園地では、ネコ科の猛獣らしき生物の鋭い爪でズタズタに引き裂かれた遺体を発見。ひとまず被害者の出たエリアだけ封鎖するが、スティーブンがそこから離れたところで猛獣の足跡を見つける。 ストーリー まだ更新していません。 キャスト 人物名 声優 日本語版声優 ニック・カッター ダグラス・ヘンシャル 堀内賢雄 スティーブン・ハート ジェームズ・マレー 川本克彦 コナー・テンプル アンドリュー・リー・ポッツ 宮下栄治 アビー・メイトランド ハンナ・スピアリット 斎藤梨絵 クローディア・ブラウン/ジェニー・ルイス ルーシー・ブラウン 加藤優子 ジェームズ・レスター ベン・ミラー 横島旦 オリバー・リーク カール・テオパルド 村治学 キャロライン・スティール ナオミ・ベントリー 佐古真弓 バレリー・アーウィン ジリアン・カーニー - ピーター・キャンベル - - ウエスト農家 - - ウォーレン - - ペイントボーラー1 - - ペイントボーラー2 - - イギリスでの視聴率 不明 第1話 太古の扉 第2話 恐怖の巨大グモ 第3話 海の怪物 第4話 ドードーの悲劇 第5話 空の殺し屋 第6話 未知なる獣 第1話 ラプトル襲撃 第2話 オフィス街の霧 第3話 森に潜む牙 第4話 水底に響く声 第5話 砂漠の遭難者 第6話 罠 第7話 陰謀の果て
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第3話 神様のいうとおり [#h8085865] 5月7日(昼) [#me729472] 5月7日(夜) [#m656dc55] 5月8日(昼) [#a039fa1a] 5月9日(昼) [#n64c3610] 5月9日(夕) [#n8c3e043] 5月11日(昼) [#c5112183] 第3話 神様のいうとおり 5月7日(昼) フリータイム 縁のカケラ×2 を入手 昇降口でソラ、チアキと会話 学園を出るとアスカから電話が来る クエスト「異界サーチの協力要請」【必須】が発生するので行う 駅前広場に入り異界をサーチする 駅前広場の北西(スターカメラの北側)でゲージが100%になったらLボタンを押すと異界が顕現 異界「翠の小迷宮」【フリー】 最奥で オークG と戦闘 縁のカケラ を入手 フリータイム 杜宮記念公園でスケートボードが可能になります。 クエスト「延滞図書の返却願い」発生 クエスト「豆腐屋の魂」発生 隠しクエスト「カナのなぜなにクイズ」発生 蓬莱町のカフェバー N でハマさんと会話してアルバイトを開始 キズナエピソード キャラクター 場所 トワ 杜宮学園:本校舎2F ゴロウ 杜宮学園:クラブハウス※本校舎2Fでトワかゴロウと会話すると出現 ジュン レンガ小路:ブティック ノマド ソラ 杜宮学園:クラブハウス※学園から出た後 リオン 駅前広場:スターカメラ 5月7日(夜) バイト代として4000円を入手 リョウタからの着信イベント 5月8日(昼) 選択肢:「開発者について」⇒ 【智】上昇 フリータイム クエスト「延滞図書の返却願い」をクリアしていると、 図書館で新しい図書を3冊と読めるようになります。 またもう1冊新刊が入荷しています。 書籍「実録・東亰震災」 書籍「世界のグローバル企業」 書籍「季刊・ミリタリーマニア」 書籍「3年F組・金鯱先生」 本校舎2Fでヘキルと会話 勝手にNiARアプリ「杜学ジャーナル」をインストールされます。 今後シナリオを進めるとNiRAのブックページに「杜学ニュース速報版」が追加されるようになります。 第二校舎でアユミと会話 クラブハウスの学生食堂でリョウタ、ジュン、シオリと会話 本校舎3Fの生徒会室でミツキと会話 杜宮記念公園のタワーマンション前でイベント マンションを訪ねてでユウキ、アオイと会話 5月9日(昼) 選択肢:「レンガ小路」⇒ 【智】上昇 ユウキが同行状態になる レンガ小路のギャラリー クレイドル の中に入る 異界「妖精の回廊」【必須】 最奥で BOSS:ヘイズフェアリー と戦闘 フリータイム(杜宮市内) 七星モールに入ると異界攻略まで脱出できません。 買い物をあらかじめ済ませておこう。 七星モールへ入る 5月9日(夕) 七星モール2Fのサーバールームに突入 ユウキが仲間になる 異界「第弐霊子結界」【必須】 コウとユウキが固定出撃 最奥で BOSS:アストラルウィドウ と戦闘 5月11日(昼) アスカ、ソラ、ユウキと会話イベント コウたちのキズナが深まる(全員ソウルポイント+100) 第4話「BLAZE」へ
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14年度 後期卓 エリュシオン GM:助動詞にいてんろく 第3話 before 下位天使ルーグを撃退した後、ルノ・フィレードは小林渚のクラスに転入することとなった。 彼女はここ2週間ほどの行動については、廃墟を主な拠点にして行動していたが、ある時白衣の男にどこかに連れて行かれそうになり、 その男から逃げ出した先でサーバントに襲われ、アリカに助けられたという。 白衣の男らしき人物については先週の調査により知っていたPCたちだが、その男がルノを連れ去ろうとしたという事実を知って、 より疑念を抱くことになる。 また、緋沙からの話によると、御神楽とアリスについては月曜放課後に連絡を取ってくれれば、面会が出来るように場を設けるとも言われる。 月曜朝~授業 ~3週間後の一大イベント~ 月曜日、例によって生存訓練・魔力開発など撃退士としての基礎的な力を高める授業が多い日であるが、 今日は授業の前に高校2年生(アイ、渚、燕)のクラスのHRでは教師から3週間後に控える一大イベントについて話があった。 「3週間後に控える京都・奈良への修学旅行だが、各自、自由行動の時の班を作って下調べをしておくこと。」 「毎年、ろくに調べもせずに行って、自由時間を無為に過ごす学生がいる。君たちはそんなことにならないように。」 「あと、班は3~6人で作って、メンバー表を提出すること、クラスをまたいでも構わない。」 高校2年生は班分けで少し騒がしいクラスの雰囲気の中で、今日の授業を受けていた。 月曜放課後 ~新たな友人、日常、恋愛模様?~ 修学旅行の班分けは燕、アイ、渚、緋沙で同じ班で回ろうということになる。 彼らはルノも誘ったのだが、彼女は転校生によくある質問攻め状態であり、クラスメイトの中で同じ班で回りたいという申し出がひっきりなし、ルノも断り切れずに彼らとは別の班で回ることになった。 そんな具合に班分けが決まりつつある中、アイのもとにはとある2人のクラスメイトが話しかけてくる。 「あ…あのっ…すいません。もしまだ班のメンバーが埋まっていないようでしたら、私たちも修学旅行の班に入れてほしいのですが…」 「他のクラスメイト達はどうにももう皆さんメンバーが埋まってしまっているようでして。 何とかお願いできませんかね。」 アイと同じく和服に身を包んだ陰陽師のクラスメイトである文月彩羽と、丁寧で落ち着いた印象のダアトの少年、津崎博人である。 アイは少し考えたのち、他の班に入れないなら仕方ないということで、彼らをメンバーに加えることを了承する。 だが、アイたちはメンバー表を提出した後で妙なことに気付く。 どうやら、他にも空きのある班はあったという。どうして2人はわざわざアイたちの班に来たのだろう… 疑念を覚えつつも、渚、燕の2人は修学旅行に向けて、先生に言われた通り、下調べを始める。 その結果ちょっと京都・奈良の地理に詳しくなった彼らだが、下調べの途中でちょっとした噂を耳にする。 なんでも、修学旅行2日目の夜には肝試しが行われることが慣例らしいが、毎年その場では何かしらの 不思議なことが起こるという。 学校の七不思議的な眉唾ものの話ではあるが、彼らは頭の片隅にこの話をとどめておく。 なお、時を同じくして、もう1人の高校2年生であるアイだが、彼女は今日も研究室を訪れていた。 ただ、今日に限ってはちょっとしたアクシデントが。 隣の研究室から謎の警告音が。 「ちょっ、これ、まずくね? う、うわー」 そんな声が聞こえてくる部屋から逃げる生徒たち。 幸い大事にはならなかったが、久遠ヶ原のカオスな日常を改めて知ったアイであった。 話は変わって、神喰アリカだが、彼は実観アリスとの面会に学園警察の施設を訪れていた。 緋沙の案内に従って部屋に入ったアリカを出迎えたアリスは、アリカからルノとペンダントを狙って天使が現れたという話を聞き何か心当たりがあるような素振りを見せる。 それ以上の追及には答えないアリスであったが、P9Pのことについては素直に情報を語る。 もしかしたら、話をする中で、アリスもまたルノと同じくアリカに好意を持ち始めていたことも素直に情報を語った要因かもしれない。 後日その聞き出した拠点を風紀委員会が調べたところ、その拠点は既に引き払われており、特に成果もなく終わる。 月曜真夜中 ~屋上の少女~ 夕暮れ、アリスとの面会から帰るアリカはいつもの屋上に向かうルノの姿を見かける。 屋上にて何か考え事をしている様子のルノに声をかけたアリカは、振り向いたルノの目に薄く涙が浮かんであるのを見る。 自身が好意を抱くアリカが自分を気にかけてくれた嬉しさと、先程までの悩み事の不安の入り混じった彼女は、 アリカに自身の悩み事、不安を語る。 「私は、記憶が、無いじゃないですか?」 「もちろん、わたしはクローンだし、皆さんと同じ、18年の記憶が無いのは分かります。」 「でも、私が、生み出されてからの、2か月ばかりの、記憶もないのは、どうしても、わたしを不安にさせるのです。 私のルーツが分からないような気がして。」 アリカは「この学園に来たの自体が事故ってやつ(燕のこと)もいるんだし、自分のルーツなんか気にしてもしょうがないと思うんだ。」とルノに語る。 ルノもそれで幾らか気が楽になったようで、アリカにお礼を言い、また自身の中で膨らんだ恋心を抱え、屋上から立ち去っていく。 火曜朝~授業 ~中庭に吹き荒れるは恋の嵐~ 火曜日の午前、渚とアリカは前々からの懸案事項であったルノの持っていたペンダントについて調べ始めた。 どうやら、その宝石はアウルを生み出したり、溜め込んだり、その性質を変質させたりできるものだという。 また、撃退士が使えば、すぐさまアウルを回復できるという便利なものである。 同じころ、授業をさぼって中庭で休んでいた燕はある意味大変なことに巻き込まれていた。 初等部4年の女の子、海原満月ちゃんから告白を受けていたのである。 突然の小学生からの「好きです!」との告白に驚く燕は、「その好きはloveか?likeか?」と問うが… 「LOVEですっ! 紛うことなきLOVEですっ!」 と断言されてしまう。 それでも、「いや、もしかしたらそれはloveじゃなくて憧れとかかもしれないじゃないか。」という燕に、満月ちゃんは 「それじゃ、ぼくのこの気持ちが単なる憧れとかじゃないか1週間考えてみますっ!」 「1週間たって、それでも先輩のことが好きだったらまた来ますっ! その時には先輩も真剣にお返事お願いしますっ!」 そう言って、中庭から立ち去っていく。 来週のこの時間も波乱の予感である。 同じころ、アイは購買に先日実験で壊してしまった弓の代わりの武器として、今度は銃を調達しようと 購買に向かうのだが、運悪くも売り切れていて、手に入れられずに終わる。 満月ちゃんが立ち去った後、中庭に立ち尽くす燕に近づく影が1つ。風紀委員として巡回中の緋沙である。 授業をさぼって出歩いていた燕を注意する一方、どうやら先程の満月ちゃんとの会話を見ていた緋沙は彼女なりにも思うところがあったのだろう 「ねえ、例えば燕は私のことどう思ってるの?」 と普段の彼女ならしないような質問を投げかける。 中庭には今日も恋の嵐が吹き荒れる… 火曜放課後 ~焼きそばパン事件~ 火曜放課後、先程武器の調達をし損ねたアイは、今度こそ銃と実験器具を手に入れようと、別の購買を訪れる。 普段あまり行かない購買に行くと、恋愛委員の高良香織が購買のおばちゃんと新商品の試作をしている場面に出くわす。 「いや、おばちゃん、それは流石にどうかと思うよ?」 おばちゃんの驚きの新発想に引き気味の高良先輩は、良い逃げ道を見つけたとばかりにアイに新商品、「メロン豆乳焼きそばパン」の試食を押し付ける。 渋るアイだったが、おばちゃんの自信に満ちた「あたしの味覚を信じな!」の声に押され、新商品を一口… 気分が悪くなって購買からそそくさと退散したアイが再びの銃の調達に失敗したのは言うまでもない。 一方、プールに出かけた恋愛委員、渚は先輩が食品テロの現場にいるとも知らず、プールでいちゃつくリア充を眺めているのであった。 アリカは、昨晩のルノの様子が気にかかっていたのか、ルノの記憶を取り戻す方法はないかと、調べ始める。 その結果、どうやら、恋愛委員の高良先輩の兄が久遠ヶ原で記憶について研究しているらしいと知る。 彼は、高良先輩に兄とコンタクトをとってくれるよう頼むことにした。 燕は緋沙と満月ちゃんについて、恋愛委員の渚に相談しに行く。 その結果、恋愛委員会室のホワイトボードの観察対象リストの筆頭に燕の名前が出る訳であるが、 それはまた別の話である。 火曜真夜中 ~温泉と偶然と~} 火曜夜、燕、アリカ、アイ、渚、ルノの5人は偶然にも皆、温泉に行っていた。 皆それぞれにゆっくりしたり、浴場で転びそうになったりしていた訳であるが、その中でもアリカは、 温泉でのぼせて調子を悪くし、休憩室で休んでいた。 そんなアリカを偶然見つけたルノはうちわを借りてきてアリカをあおぎ始める(本当はルノは 「ひざまくらとかしちゃってもいいかな?」とか思っていたのだがそれは断念)。 はたから見ている人には微笑ましい光景に見えたことだろう。 水曜朝~授業 ~専門科目と買い物と~ 水曜、高良先輩から昨日アリカから連絡があった件について返答が来る。 曰く、今日の放課後なら兄に会いに行けそうだとのこと。 そんな連絡を受けつつ、彼らは水曜午前を専門科目の授業、調達に費やすことになったのである。 ただ、昨日のみんな揃っての睡眠不足のせいで、どうにも調子の悪い彼らだったが、こんな時に限ってなかなかポーションを手に入れられないのである。 水曜放課後 ~研究室の戦い~ 水曜放課後、再びポーションの買い出しに奔走する彼らは、ルノの助けも借りて、ようやくアリカはポーションを手に入れる。 だが、アリカがそこまで苦労してまで手に入れたポーションを偶然に手に入れてしまった人もいた。 廃墟に向かった燕は先週の占い師と再び遭遇する。 「なんじゃ、1週間ばかりのうちに随分と面妖な顔をするようになったのう。」 まるで、すべての事情を知っているかのような占い師であるが、燕と二言三言会話したのち、燕の調子が悪いのに気が付いたのだろうか、 ポーションを燕に投げて渡す。 「ほれ、これでも飲んでおけ。そんな顔をしてるようじゃ、実る心も実らんぞ。」 驚きつつも占い師に礼を言って立ち去ろうとする燕に占い師は一言気になる言葉を投げかける。 「そうじゃ、お主、というかお主ら。白い翼が迫っておるぞ。せいぜい気を付けるんじゃな」 そして、高良先輩の兄に会いに行った渚は… にこやかに出迎えてくれた彼曰く、ルノのような短期間の限定的な記憶の欠落は、通常に起こりうるものでなく、 アウル能力や天魔の力など、ある種魔法的なものによる場合が多いらしい。 ただ、詳しくは本人の様子を見てみないと分からないという事だ。 話を一度中断して、研究室の奥の方に高良さんが資料を取りに行った時、そちらの方で争うような声が聞こえた後、 彼が慌てて転がり出てきて、それを追うように2人の男が出てくる。 高良さんに攻撃をくわえようとした彼らの間に割って入った渚は、いつもの印象に似合わず鋭い光を瞳に宿していた。 曰く、ルノの記憶が戻ると困るという人物に雇われたという彼らは「悪いが、こっちも仕事なんでね。」と言って、 ターゲットを渚に変え、攻撃を仕掛けてくる。 渚は、その場にいた高良先輩、現場に駆け付けたアイ、燕、アリカの力も借りて、彼らの撃退に成功する。 2人の暗殺者の内、リーダーと思しき男は、渚の渾身の一閃によって倒れたのであった。 after 後日、高良さんのもとにルノを連れてきて診てもらったところ、やはりルノの記憶にはアウルの能力による封印が掛けられているらしい。 封印を解くことは可能だが、術式の媒介になる、アウルを溜め込めるアイテムが必要だという高良さんに、 アリカはルノのペンダントが使えないかと提案する。 それを了承したルノと高良さんは、記憶の封印を解く術式を発動させ……… おまけ ~アプリコットさんの優雅な日常~ 月曜 魔力開発の授業を受ける。 スクールアイドルとして動画を配信。 火曜 授業時間の誰もいない寮で独りになる。 午後、温泉に出かける。 水曜 専門科目の授業を受ける。 屋上に行き、アウルを回復させる。 アプリコットは語った。「これぞニート生活」と。 GMコメント さて、第3話です。 今回は中途半端なところで話が終わっています。 次回冒頭はそこからダイレクトに続きます。 あと、今回は新キャラ、津崎博人くんと文月彩羽さんの顔見せも。 今回はほんとに顔見せしかしなかった2人ですが、次回以降、 特に修学旅行編では色々と関わってくると思います。
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37 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 39 33 ID IsLckfBA ~Side Yuri~ 誠二君がいなくなってから小一時間が過ぎていた。 私たちはあの日から運命の赤い糸で結ばれているのに、どうしてそれを拒絶する行動に出るのだろうか。 雌猫が懐いているから、そのせいで自分に正直になれないのだ。 「うふ……うふふふふ…………」 明日から誠二君と同じ学校、同じ教室、同じ時間を過ごせると思うと同時に、誠二君を困らされる雌猫を探し当てる方法を考えると、どうしても楽しくて仕方がない。 そうだ、誠二君には明日お弁当を作ってきてあげよう。 だって奥さんが旦那さんに愛妻弁当を作ってあげるのは当然でしょ? お弁当に入れるおかずは何にしようか。 「あ――良いこと思いついちゃった」 誠二君には私を食べてもらおう。でも、食べてもらうのは私の一部。さすがに全部をあげたら誠二君と一緒にいられなくなってしまうもの。 これであなたは私色に染まれるよね。ううん、『私のこと、もっと深く知れるよね?』 38 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 40 39 ID IsLckfBA ~Next day~ 「…………」 学園都市内の路面電車に乗りながら誠二は昨日の出来事を考えていた。 どうして友里はあんなことをしでかしたのか。 二人は愛し合っていると言っていたが、どう考えてもおかしい。 あのクリスマスの日、誠二は死線を踏み越えようとしていた彼女を助けた。それは事実だ。しかし彼女に惚れていたから助けたわけではない。 普通、死んでしまうかもしれない状況で、助かるかもしれない人名が目の前にあればそれを救うのは道理だ。 そして助けられたから、助けてくれたのが異性だったから好きなってしまうのは、まあ、あり得る話だろう。だが問題は、今回の場合は、助けられたのは相手が自分のことを好きだったからという理由だ。 友里の勘違い、の一言で済ませられるのだが、どうしても彼女はそのことを分かってくれない。 どうやって誤解を解けばいいんだろうかと考えているうちに、いつの間にか路面電車を降りて、高等部の校舎に足を踏み入れていた。 昇降口で上履きに履き替えて、教室に向かう。 ふと、自分に向けられる奇妙な視線に気づいた。 廊下の所々で女子たちがちらちらとこちらに目を向けながら何かをひそひそと話している。 変な寝ぐせでもついているのかなと思いながら教室に入った時、そこでもまた廊下の時と同じ視線を教室中から頂く羽目になった。 一応朝、鏡で確認したがそれほどおかしなことにはなっていないはずだ。 それとも、自分の基準がおかしいのだろうか。 首をかしげながら席に着くと、弘志が慌てたように駆け寄って来た。 「おい誠二」 「どうしたんだそんなに血相変えて? 事件でも起きたのか?」 冗談のつもりで言ったのだが、弘志は深刻な表情をして首肯した。 「誠二、お前、紬原友里と以前会ったことは?」 「? 高三の時、事故に巻き込まれそうになったのを助けたきりだけど?」 「…………その後、やつと一度も接触してないんだな?」 「そうだけど、一体どうしたんだ?」 彼の真剣御を帯びた質問の意図を今一つ掴みきれない誠二は、どうしてそんなことを問うのか不思議で仕方がない。 そして弘志は弘志で、誠二の問いに応えずに何か思考しているようだ。 しばらくの間をおいて、弘志はゆっくりと口を開く。 「誠二。俺はお前を友人として、信じている。その上で聞いてくれ」 「あ、ああ」 自分が問題の渦中にいるらしいとようやく悟る誠二だが、次に弘志が告げた内容に愕然とした。 「お前、前から付き合ってた友里を酷い目に合わせて挙句の果てに捨てたって噂になってるんだ」 「え…………?」 戸惑う誠二を置いて、弘志は矢継ぎ早に説明する。 「情報は昨日の夕方から流れ出した。誰が発信元かは不明。けど、お前の話を聞いて噂は根拠がないと俺は判断した」 「ちょ、ちょっと待て。一体何が何だかさっぱりだぞ」 どうしてそんな根も葉もない噂がでっち上げされたのか、その理不尽な話に誠二は困惑する。 「俺も分からん。けど、高等部全域に広まって収拾できない状態だ。女子連中と増長した男子から何かしらのアクションがあるかもしれない。だから注意しておけ。俺からもなんとかフォローしてみるけど…………期待はするな」 「…………」 椅子に深く座り込み、誠二は一人沈黙する。 弘志は窓に背を預けて、彼が十分に今の状況を理解するのを待っている。 校舎に入ってからの女子たちの視線はこういうことだったのか。と誠二はようやくそのことを認識できていた。教室に入っても同じ反応だったことから、この高等部の女子全員が敵に回ったと考えていい。そして女子と仲の良い男子も向こう側に回った。 孤立していると、誠二は静かにその事実を受け入れた。 「つまり、僕は孤立無援の状態で、これから何があってもおかしくはないってことか」 「ああ」 何しろ噂では、誠二は女の敵だ。 それを事実と思いこみ、怒り心頭に発した女子たちが結束して行動に出ることは明らかだ。 恐らく男子からも、嫉妬と女子の雰囲気に流されてという二つの理由で参戦するに違いない。 異性からどう思われようが知ったことではないが、同性からもいじめを受けるというのは少々どころかかなり辛い。 体育の時、ペアを組んで行う授業なんかでは一人孤立――ハブられてしまうではないか。 「どうすればいいと思う?」 「ここまで広がってると、恐らく主犯格を探すのは困難だ」 真剣な表情で弘志は考えている。 彼の下には全校生徒の情報が流れ込んでいる。その情報量ゆえに誠二の無罪を信じて、こうして対策を練ってくれている。 それだけで誠二は万感の思いだった。 39 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 41 42 ID IsLckfBA 「なら、行動で示すしかない、か……?」 「けどどうやってだ?」 弘志の問いに誠二は言葉を詰まらせる。 なんとか考えてみるよ、と言おうとした時、弘志が顔を歪めた。 「時間切れだ」 そう言って教室の後ろのドアを顎でしゃくる。 振り向けば、紬原友里が入って来るところだった。 「おはよう、誠二君」 「あ、ああ……おはよう」 さすがに昨日のこともあり、多少の居心地の悪さを感じながらなんとか挨拶を返す誠二。 弘志はと言えば、タイミングを見計らって誠二にまた後で話しあおうとこっそりと告げて仲間の所に戻って行った。 「うわー。噂ってやっぱり本当だったみたい」 「サイテーじゃん」 「紬原さんカワイソー」 どうやら声を掛けられて動揺していると思ったのだろう。 教室の前のほうにいた女子たちが、ひそひそ話していると言う割には後方に居る誠二にまではっきりと聞こえる音量で喋っている。 男子たちはこちらに懐疑的な視線を向けるにとどまっているが、そのうち女子たちのように誹謗中傷を投げてくるだろう。 まだ実害がないから耐えられる。 誠二は昔のことをぼんやりと思いながら、隣から友里の視線を感じながら、SHRの時間をひたすら待つのだった。 40 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 42 38 ID IsLckfBA ~昼休み~ 午前の授業は単なるガイダンスのみで、他の連中からのあからさまな嫌がらせもなく無事に過ごせた。 だがこれからが本番だ、と昼休みを告げるスピーカーからの鐘の音を聞きながら気を引き締める。 「ねえ、誠二君。お弁当作って来たんだけど、よかったら一緒に食べない?」 出鼻をくじく勢いで友里がいきなりそんなことを言ってきた。 しかし誠二には午前中を全て思考に費やした果ての起死回生の策がある。 「ありがとう。じゃ、食べよっか」 「うんっ」 喜びの表情を浮かべる友里。 周囲の女子はかなり驚いている。 それもそうだろう。改善の可能性全くゼロの状態にまで関係が破綻していたはずの2人なのに、昼食を共にするという、仲が良くなければ成立しない現象がこうして目の前で繰り広げられているのだ。 誠二が考えた挙句の果ての戦略は、彼女がこちらに好意を寄せていることを知っているので、逆にそれを利用して噂が根も葉もないものだと証明する方法だ。 これで何事も問題なく学園生活を送れる――。 そう思った矢先だった。 「久坂誠二はいるか?」 そう言って、教室に入って来た1人の女子生徒。 教室中の皆が何事だろうかと一斉に教室の前のドアのほうへ注目する。 それは誠二とて例外ではない。 「おお! 久坂誠二! いるならいると言ってくれないか。昼休みの時間は少ないんだ。有効に使わなくてはならない」 少しの間を置いて女子生徒は誠二の前にまで来ると、彼の手をいきなり掴んで早く来るようぐいぐいと引っ張り始めた。 「え? あの? ちょ……!」 その女子生徒が入学式の時、学園の正門で会ったあの先輩であることに驚いた誠二だが、それ以上にこの状況に戸惑っていた。 「さあさあ! 短い時間は有効に活用しなくてはな!」 そう言って女子生徒は困惑する誠二を引っ張って行った。 友里は誠二が連れ去られた方向を、まるで能面のような表情で見つめ続けていた。 41 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 43 29 ID IsLckfBA ~~~~~~~~ 「さあ、入ってくれ」 「うわわ……し、失礼します」 誠二は背中を押される形で生徒会室に足を踏み入れた。 「失礼しますなんて他人行儀な真似をする必要はない。ここはある意味身内の集まりみたいなものだからな」 「――っ!」 生徒会室の奥、窓の外の風景を眺めている生徒会長に声をかけられ、誠二は身体を硬直させた。 「誠一、兄さん……」 「久しぶりだな。弟」 生徒会長の誠一はそこのパイプ椅子に座るよう身振りで促す。 「…………」 戦々恐々といった風で誠二は座った。 誠一は弟と対面するように反対側のパイプ椅子に腰を下ろし、天城は誠二の隣に座る。 気まずい雰囲気のまま沈黙が続くかと思われたが、先手を切ったのは誠二だった。 「兄さん、なんで僕を呼んだんですか」 「簡単なことだ。お前を生徒会執行部に迎えたい」 「……謹んでお断りします」 「まあそう言うな。お前が俺に対してコンプレックスを抱いているのは知ってる」 「…………」 さすが兄と言うべきか。弟である誠二の苦手なものまで把握しているようだ。 誠二は睨むような目つきで誠一の目を射抜く。 そのまま誰も一言も発することなく時が過ぎて行き――、 「今日はこれくらいにしておこうか。お前を勧誘することなど、雑作もないことだからな」 最初に折れたのは生徒会長の誠一だった。 「では、失礼します」 何か余計なことを言われる前に、と誠二はいそいそと生徒会室を退出した。 閉じられたドアを眺めながら誠一はぼんやりと呟く。 「さて、見事に振られてしまったわけだが……君はどうする?」 「分かりきったことを聞いてどうするんだ? 久坂会長」 「だがあいつの頑固さは兄譲りだ。さっきのやり取りを見て分かっただろう?」 誠一は問題ないと言う天城に肩を竦めた。 しかし彼女は何がおかしいのかくつくつと笑い始めた。 「既に布石は打ってある。誠二がここに来るのは自明の理だ」 その言葉に誠一は、天城がどのような策を張り巡らせたのか、瞬間的に悟った。 生徒会長になる以前から彼には独自の情報網があり、それは会長になった今でも機能している。さらに言えば、最新の情報が網にかかるたびに彼のもとへ逐一送られるのだ。 莫大な情報が手元にあるがために、誠一は天城のやり方、目的を推測できる。 そして、その予想は間違いなく当たる。 そんな予感がしていた。 「全く、これだから弟が羨ましいんだ」 「ふっ。会長もそれなりにモテるのではないか?」 「求めるべき愛の深さが問題なんだ。まあ、あれでも弟だからね。少なくとも殺したりはしないでくれよ?」 「ふふっ。それは彼次第だな」 「俺の役目はあくまでも傍観であり観察。せいぜい頑張ってモノにしたまえ」 42 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 44 48 ID IsLckfBA ~教室~ 生徒会室での一件といい、なんだかんだで昼休みはあと十分で終了という時間になっていた。 お昼を食べ損ねてしまったことに僅かな悲しみを抱きながら誠二は教室に入る。しかし室内の妙な雰囲気に思わず足を止めた。 女子は何やらひそひそギャーギャーといった感じで誠二の批判の嵐だ。表現が矛盾しているように感じるが、密談とは言えない程度の声量で話し、時折大きな声を上げているのだから、少なくとも間違ってはいないだろう。 男子はそんな女子連中といましがた教室にやって来たばかりの誠二とを見比べて戸惑っているような戦々恐々としているような、物凄く微妙な表情をしている。 しかも中には悔やむような顔をしている者や、当然というような表情をしている者までいる。 一体何がどうなっているのかますます理解できない誠二は自分の席に向かった。 どうやら友里はどこかへ行っているらしく、彼の隣は空席だ。 昼休みの後はすぐに授業なので、5限目は何だっただろうかと思いだしながら机の中から教科書を探る。 取り出して、そして誠二は絶句した。 「………………」 教科書がズタズタに切り裂かれている。ついでに言えば、油性ペンで落書きした後にカッターかハサミで切り刻んだようだ。 「……ま、いいか」 気を取り直して誠二は極めて日常生活上の呟きにも似た呟きをする。 ぶっちゃけて言えば教科書はなくても勉強は出来る。参考書を買って自宅で自学自習すればいいだけだ。 そして何よりも、こうなることは既に覚悟していた。 幸い男子からの目立った攻撃はない。 まだ戦える。 誠二はそう考えながら、窓の外を眺めた。 43 名前:日常に潜む闇 第3話 ◆4wrA6Z9mx6 [sage] 投稿日:2010/10/29(金) 19 45 23 ID IsLckfBA 誠二の席よりも少し黒板よりの場所で、女子たちが机を丸くして騒いでいた。 「なにあの態度? チョームカつかね?」 先ほどの誠二のやり過ごし方に苛立ちを抱いた一人が呟くと、爆発したように非難の言葉が飛び交い始めた。 「なかった振りするのがカッコイイとか思ってんでしょ」 「バッカじゃねーの? これでアイツが泣き始めたらマジ最高じゃん」 「そんときは写メってマジみんなに晒してやるし」 実に下らない、下賤な会話で一通りわめくと、今度は別な女子が言い始める。 「でもホント意外だよねー。あんな優男みたいな顔した奴が実はタラシだったなんて」 「噂だとエンコーとかで超ヤリチンらしいってえ」 「ええー? それマジ? マジでサイアクじゃん」 「しかも手ぇ出してたのって紬原さんだけじゃないらしいよ? そんでもって妊娠させて無理矢理オロさせたんだって」 「なにそれ? マジねえじゃん」 「女舐めんなよ。マジクソだし」 ああ言えばこう言うとう言葉があるように、次々と女子たちが面白半分で嘘を本当のように語る様子に、弘志は苛立ちを感じていた。 何とかしなければ誠二の立場が危ない、と。 しかし決断を躊躇う理由が彼にはあった。 久坂誠二を救うこと。それはつまり自分の立場を失うことだ。 彼は自称とは言え情報屋として、学園内のすべての生徒たちと何らかの形で情報収集ネットワークを構築しておかなければならなかった。それは己の興味のためであり、自衛のためだ。 それを失うことは、自分を守る術をなくすことであり、すなわち雪下弘志の精神的な自滅を意味する。 彼は自分が他人からどう見られているかを過剰なまでに気にしている性質だった。自分が生み出す恐怖から自分を守るために彼は情報を集めるようになり、それが今ではここまで巨大化しているのだ。 確かに網を縮小してもいいかもしれないが、久坂誠二を助ける場合、その網を全て失うというリスクを背負う羽目になる。 義憤に駆られた弘志だが、さすがに己が身を賭してまで助けることはできなかった。 「なあ、誠二の噂……本当なのか?」 弘志の友人が、不安げに弘志に問いかける。 「分かんねえ。噂の出所がはっきりしてないから、判断のしようがないんだ」 「そう、なのか……」 友人は気まずい表情をして黙りこんだ。 実はこの友人が尋ねてきたように、大きな謎がある。 噂の発生源だ。 つい先ほどネットワークを使って調べたのだが、どこからも発生源をうかがい知ることは出来なかった。 噂は共通した内容と話が伝わるにつれて付け加えられていく内容の二種類から成る。特に前者が重要で、これを割り出すことで、その情報提供者の身辺を探れば大方予想がつく。 だが、今回の噂は誰が発信元なのか、特定できなかった。 同時に複数の人物から情報が流れたらしいというところまで想像できるのだが、その集団が何者なのかがまったくつかめない。 久坂誠二に恨みを持つ集団だとしても、ここまで完璧に姿を消している連中ということは、学生の範囲内で考えること自体が間違っているのかもしれないと弘志は思い始めていた。 そうなると、キナ臭い方向に舳先が向き始める。仮に外部の組織からの情報流入だったとした場合、それがもしも非合法的な集団だったとしたら命の危険がある。 自分だけではない。下手をすれば当事者の一人である誠二まで危険にさらされるかもしれないからだ。 自分がどう行動をするべきか、今は傍観するしかないという状況に弘志はいら立っていた。 面白い友人一人を救えないでいる自分を殴りたかった。 しかし時間というものは無情で、昼休みの終了を告げるベルが鳴った。
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第3話-2 葉月薫流が目を覚ましたのは、布団の上であった。自分は確か、お風呂場で…… 「やだっ、なんで部屋に……あれ?」 自分がパジャマを着ていること、布団が敷かれていることに、混乱する。浴室の電気も消してあった。 誰がやってくれたんだろう……それとも、あれは夢だったのだろうか? 夢だとしたら、あんな夢を見るなんて…… 「疲れてるのかな……」 腑に落ちない感もあるが、明日も学校があるのだ。今日の授業の復習をして、明日の準備もしておかないと。 近藤睦樹は、やはり壁に寄りかかって彼女の様子を見ていた。パジャマを着せたりなど『世話やきロープ』の力を借り 手早く終えることが出来た。あの様子を見るに、夢か何かだと思っているだろう。 だが、あんな痴態を見せられた俺としては夢では済ませない。あのモチモチでスベスベの肌を味わった身としては! (そういえば、電車の中では楽しめなかったんだよなぁ……麗南の制服着たこの子とヤりたかったなぁ) しかし、今から制服着せるのは現実的じゃない。ひみつ道具を持ってて現実的も何もないだろうが、 やはり恥じらいは欲しいし、この子が羞恥に染まる様を楽しみたいのだ。 今からできるプレイ……夢、夢か……よし、やってみるか。 彼女が寝静まった頃、俺は『夢コントローラー』を取り出した。これで彼女の夢を電車で痴漢されてる時の夢に変える。さらに俺は『分身ハンマー』を取り出す。これで夢に入り込み痴漢したい自分と、そのために夢をコントロールし監視する自分とに分身する。『夢はしご』で自分の夢に連れ込むのもいいが、まぁこっちで夢を操ってるから俺の夢みたいなもんだ。さぁ~て夢の中でめちゃめちゃにしてやるぞ~。 ………… サラリーマンの帰宅ラッシュで混雑する電車の中、麗南の制服に身を包んだ彼女がいた。群がる痴漢どもを一蹴し、彼女を助ける。 「あっ……あの時の……」 あぁ、夢の中とはいえ覚えていてもらえてるのは嬉しいなぁ、お礼にしっかり可愛がってあげないと。 電車が駅に止まる、今度は逃がさない。彼女の身体を隠すように、しっかりと抱きしめる。上質の抱き枕のような、ふんわりとした抱き心地。 「えっ、あ、あの、降りなきゃ……あの、ダメですよ、こ、こんなの……」 恥ずかしそうに震える彼女を無視して、電車が動き出すのを待つ。 「どうしてダメなの?」 「その、い、いきなり、こういうのは……ひゃうっ」 彼女の耳に、軽く息を吹きかけてやる。腕の中で、彼女の全身がピクンと震える。キュッと目を閉じて、感じている顔が可愛い。どんどん苛めたくなってくる。 膝丈より少し短いスカートの中に手を入れ、太ももの裏側やヒップをさわさわと撫で回す。 「やっ、あ、ダメ、ダメです。どうして……助けて、くれたのに……」 俺の手を遠慮気味に払いながら、彼女が泣きそうな顔で俺を見上げる。 「そんな顔しないでよ……薫流ちゃんを誰にも渡したくないんだ、俺だけのモノにしたい」 予想外の言葉だったのか目をぱちくりさせた後、みるみる彼女の顔が朱に染まっていく。 「可愛いな、耳まで真っ赤にして……」 太ももを撫でていた手を上に動かし、ショーツ越しにヒップの谷間を撫であげる。 彼女は腰を前に引いて逃れようとするが、俺は手を離すことなく指だけをクイクイと動かして後ろからショーツ越しに彼女の秘所を刺激する。さらにショーツを引っ張り、食い込ませ、グイグイと刺激を与える。 「やん、あっ……ダメ、お願いします、やめてください……」 彼女の耳に少し長めに息を吹きかけてやる。それと同時に、ショーツ越しに彼女の秘所に指を押し付ける。 「ひゃあぁぁうぅっ……!」 つま先立ちになりながらビクビクと身体を震わせて、彼女は俺の胸に顔を押し付ける。少し声が大きかった。 「大きな声出すと、周りに気づかれるよ」 俺の言葉に彼女は恥ずかしそうに俯いて、自分の右手で口を塞いだ。 彼女の様子に気をよくした俺は、ブラウスのボタンを中ほどから3個外して、ブラウスの中に左手を入れた。さらに彼女を後ろから抱きしめる格好になるよう身体の向きを変えさせる。 ブラジャー越しに胸を鷲掴みにして、痛みを与えないようゆっくりと揉みしだく。華奢なようで、意外と豊満な乳房をマッサージするように、指と手の平を使って愛撫する。さらに右手もブラウスの中に入れ、くびれた腰やお腹をさわさわと撫で、指先でくすぐる。 「ひゃぅっ……んくっ……お、お腹はダメですぅ……」 どこを触っても可愛い反応をしてくれる。敏感じゃないとこがあるのかというくらいだ。 「ふぅ……んっ……くっ……」 お腹は相当弱いらしい。必死に自分の手で口を塞ぎ、額に汗を浮かべギュッと目を瞑って耐えている。 俺は両手を彼女の胸に持っていき、ブラジャー越しにキュッと乳首を摘む。 「あっ、ん……!」 彼女の身体が跳ね上がる。乳首を摘み、指で転がし、円を描くように撫でる……繰り返すうちに、ブラジャー越しにも乳首が固くなってくるのがわかった。 「乳首、気持ちよくて立ってきたね。やらしいな」 「ち、ちがっ……んっ、違い、ます……」 ブラジャーをズラし、柔らかな乳房を直に堪能する。指でグニグニと揉みしだき、手の平で乳首を刺激してやる。 「はぅぅ……胸、しちゃダメです……」 揉むたびに彼女の口から甘い吐息が漏れ、もちもちの柔肌がじっとりと汗ばんでくるのを感じられる。 「あ、こっちの方が好きなのかな?」 俺はブラウスから右手を抜き、スカートの中に入れてショーツ越しに秘所を刺激してやる。 「あんっ! ん、ふっ……そこも、ダメぇ……」 思わず漏れた声を、手で塞いで必死に抑え込む。そんな彼女を、俺は左手で胸を揉み、右手で秘所を弄って刺激し続ける。その内に、彼女が俺の右手を必死に押さえだした。 「もう、ダメです、やっ、これ以上は……!」 「ん~そうだね、ココ、濡れてきたもんね、もう焦らすのはやめようか」 彼女の顔が再び真っ赤になった。彼女のショーツは溢れ出た愛液でしっとりと濡れている。 俺は彼女のショーツの中に右手を入れ、濡れそぼった秘所に指先を当て、ほぐすようにその周囲を撫で回す。 「はぁ、んぅ……! そんなとこ、触っちゃダメですぅ……!」 包皮に隠れているクリトリスをコリコリと刺激してやると、彼女の身体がビクビクと跳ね上がる。 「あ、いいね、その表情。大人っぽい、感じてる女の顔だ」 「そ、そんな、こと……ん、ふぅっ……!」 「うん、やっぱ可愛い。もっと感じてる顔見たいけど……周りの人が見てるよ」 彼女はハッとなって手を戻し、口を塞ぐ。右手への邪魔がなくなった俺は、さらに激しく右手を動かした。 わざとピチャピチャと湿った音を立てるように指を動かし、彼女の羞恥心を煽ってやる。 電車の走行音にかき消されて、おそらく自分達くらいにしか聞こえていないだろうが効果は抜群だった。 「んぁ、んぅぅ……お願い、します……こんな、聞こえちゃぅ、恥ずかしいです……」 頃合かな……そう判断した俺は、処女膜を傷つけないよう細心の注意を払って中指を秘所に浅く挿し入れた。 「んふぅっ! っん、はぁ、あ、ゆ、指……だめ、だめぇ」 「っ……さすがにキツイな……こんなことされるのは初めて?」 質問しながらも、俺は指を軽く前後させ、小刻みに震わせながら、人差し指でクリトリスを刺激する。 「はぁ、ん、初めて……です。もう、許して……ください……」 「そう、じゃ俺の指が初めてなんだ。自分で触ったことは?」 彼女は俺の右腕に顔を隠すようにしてしがみ付き、ふるふると首を横に振る。 「じゃあ、イッたこともないの?」 「ふっ、ぁぁっ……そんな……し、知らないです……」 「そっか、じゃ俺の指でイッちゃおっか」 左手で彼女の顎をクッと上げて、唇を奪う。身長差があるから少しやりにくいが、贅沢はなしだ。 「んんんっ!? んむぅ……ぷはっ、やっ、キスは、ダメ……」 「キスも初めてだった?」 泣きそうな顔で、彼女はコクンと頷いた。 「ごめんごめん、でもこれ夢だから、今だけは俺のモノになっててよ」 「ゆ、め……?」 キョトンとしている彼女の唇を再び奪い、今度は舌を口の中へ挿し込む。 「んんんぅーーーーっ!?」 まさか舌を入れられるとは思っていなかったのか、ディープキスという行為に対して知識すらなかったのか、彼女は目を大きく見開いて驚いていた。舌から逃れようとするが、俺は逃がさないよう左手で顎を固定する。 舌を深く挿し込み、彼女の舌と絡ませる。舌はもちろん、歯茎や頬の内側もねっとりと舐め回し、間近で彼女の表情を観察しながら舐めたり突いたりして感じる場所を探す。口の奥を突いてやると、彼女の眉がピクンと反応し、鼻にかかった甘い吐息が漏れた。見つけた、口の奥を集中的に攻める。顎を固定していた左手を彼女の頭の後ろに持っていき、抱きしめるようにして濃厚なキスを続ける。 彼女の身体からじわじわと力が抜けていき、やがて俺に身体を預けるようになった。 「もう少し脚を開いて、もっと気持ちよくなるから」 彼女は惚けたようにトロンとした目で俺を見やり、恥ずかしそうに目を閉じながら素直に脚を肩幅くらいまで開いた。 何も遮るものがなくなった彼女の秘所を、休んでいた右手で攻めたてる。激しく、しかし痛めないように細心の注意を払って快感を与えていく。彼女はもう抵抗せず、俺にしっかりとしがみ付いて快感を甘受している。 「いい子だね。さっきより濡れてるけど……キスで感じちゃったんだ?」 「んあっ、んぅぅ、やぁ、あぁん、そんな、こと……」 「素直じゃないな、身体はこんなに素直なのに。じゃ次は唾を飲み込んでみようか」 そう言って彼女の唇を奪う。彼女は逃げることなく、素直にそれを受け入れる。彼女の表情を観察していて気づいたが、彼女はキスをするとき必ず目を瞑るようだ。口の中をしゃぶり、秘所に刺激を与えてやるとピクンと表情が微妙に変化し、悩ましげに声が漏れる。彼女とのキスは飽きがこない。 「ンクッ……んっ、んぐっ、んぅぅ……ぅぅ……」 コクッと喉を鳴らして、流し込んだ俺の唾液を彼女は飲み込む。唇を離すと、彼女は大きく息を吐いて呼吸をする。 「えらいね、凄い良かったよ。次は薫流ちゃんにも舌を動かしてほしいな」 「んぅ……ぁぁ……できない……恥ずかしいです……」 「大丈夫、舌出して、最初は俺がしてあげるから、それに合わせてみて」 顔を近づけると、彼女はキュッと目を閉じ、口を開けて遠慮がちに舌を出した。それに俺の舌を絡ませる。 舌先と舌先をチロチロと触れ合わせ、彼女が舌を動かすよう促す。右手はゆっくりと、優しく秘所を刺激する。辛抱強く続けていると、彼女も小さく舌を動かし始めた。それに合わせて、少しずつ舌の動きを大きくする。 「ん……んぅ……ぅん……」 俺が舌を動かすのをやめても、彼女はチロチロと舌を動かしている。秘所を刺激するたびに喘ぎ声が漏れるが、舌の動きを止めない。俺は右手を小刻みに激しく動かして、トロけきった秘所への刺激を強めた。 「はぁぅ! うぁ、んぅ……ふ、んぅ!」 「頑張ったね。最後は、思いっきりイッちゃおう」 彼女の首にキスしていき、耳にキスをする。彼女の身体がビクンと震えた。耳に舌を挿し込み、舐めてみる。 「ひゃあぁうぅ……な、舐めちゃダメ、あ、ん……なにか、くる、きちゃい、ます……!」 「それがイク前の感じだよ、膝が震えて、腰が重くなってきたでしょ?」 彼女の頭を支えていた左手を動かし、彼女のお腹を擦ったり、脇腹を揉んでやる。 「あぁん! ダメ、お腹ダメぇ、変に、なりそう……!」 彼女は腰を捩り、全身をくねらせて刺激から逃げようとするが、逃がさない。敏感な耳を舐め、クリトリスを擦る。 「ひゃあっ、あっ、やん、くるっ、きます、怖い、です」 「大丈夫、ちゃんと支えてあげるから。イクときは、イクって言って教えて」 彼女の背筋がピンと伸び、つま先立ちになる。秘所からはクチュクチュと湿った音が響き、溢れ出した愛液がブルブルと痙攣しだした彼女の太ももを伝って垂れていく。 「はぁ……ぁぁ……ィ、イクッ……!」 絶頂の言葉を発すると、限界を迎えた彼女の秘所が俺の指を締め付けた。 俺の腕の中で、彼女は荒い呼吸に胸を喘がせ、俺の腕にしっかりとしがみ付いている。そこだけ違う空間のような熱気に包まれており、彼女の肌には珠汗がいくつも浮いていた。彼女の秘所からは、堰を切ったようにトロトロと愛液が溢れ出て俺の右手を濡らしている。 愛液にまみれた右手を彼女の顔の前に持っていく。 「凄いねこれ、よっぽど感じてるかエッチな子じゃないとここまでならないよ?」 「や、だ……恥ずかしい、見せないで、ください……」 恥ずかしそうに顔をそらす彼女の口に、右手を持っていく。 「右手、薫流ちゃんのでビショビショだから、舐めて綺麗にしないと」 最初は躊躇っていたが、唇に指を当ててやると素直に俺の指をくわえて、舌を絡めてきた。 「ん……ふ……ぅん……」 時折、俺の顔色を窺うように上目遣いに見てくるが、俺と目が合うと恥ずかしそうに目を閉じる。 「そういえば自分でしたことないんだっけ……ほら、自分でしてごらん」 彼女の右手を取りショーツ越しに自分の秘所を触らせる。 「んぅ、ぅぅ……恥ふかひいれふぅ……」 「どこが気持ちいいかわかるでしょ、そこ指でイジって」 コクリと頷き彼女がもぞもぞと手を動かす。同時に、俺の指を引き続きしゃぶらせる。 「ぁん、んっ……く、ふ……んふぅ……」 目を閉じて俺の指に舌を絡ませる。時折、彼女の眉がピクンと動き、甘い吐息を漏らしながら腰を震わせ、膝を擦り合わせる。左手はギュッと俺の服を掴み、右手ではグショグショになったショーツ越しに指をスリスリと縦筋に沿って動かし、時折クリを引っ掻く様に刺激している。 ついつい苛めたくなってしまい、指を動かして彼女の舌から逃げたり、口の中を弄ってやる。 「上手だね、キスも上達早いし、薫流ちゃんエッチの才能あるのかもね~」 「ん、んんぅ、はぁ、ぁぁ……え、エッチなんかじゃ、ないです……」 そう言いつつも、彼女は上目遣いにトロンとした目を向けてくる。この子には言葉責めしてるだけでも楽しいだろうな……が、夢とはいえ、いや夢だからこそ、もう我慢できん! 俺の理性が限界を迎えプッツンしかけたその時、周りの景色がぐにゃりと歪み、消え始めた。これは……夢が覚めるのか? 待て待て、これじゃまた蛇の生殺し……………… そうこうしている内に、俺も分身体であるもう1人の俺に夢から起こされた。俺が目を覚ましてすぐに、彼女も布団から飛び起きる。キョロキョロと辺りを見渡し、夢であることを確認している。 「はぁ、ぁ……夢、だよね……うぅ~なんであんなこと、してる夢……」 彼女は恥ずかしそうに両手で顔を覆い、ふるふると首を横に振っている。そんな彼女を横目に俺は分身体を消し、後始末をする。あ~ぁ、やっぱ自分の夢に連れ込むべきだったかなぁ。 「違うもん……そんなことないもん……」 その彼女は、布団にすっぽり包まって必死に夢の内容を否定しているらしい。 (まぁ、堕とせそうってのがわかっただけいいか……) 個人的にはここから『タンマウォッチ』で時間を止めて彼女の布団に潜り込み驚く彼女の反応を楽しみながら言葉攻めと悪戯でイかせたあと『逆時計』あたりでもとに戻してどれが夢でどれが現実かわからない……とかやりたいところなのだが、理性が保てるうちに退くとしよう。 それに、自分で麗南に侵入してみるのも悪くない。麗南なら、木馬の候補はいくらでもいるだろう。 いつの間にか寝ついていた彼女に『ケロンパス』を使ってやり、俺はどこでもドアで自宅に戻った。彼女に習って、明日も彼女で楽しむための下準備をしておこう。 次話に続く 戻る 小説保管庫へ戻る
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第3話前半「海と洞窟とよっぱらいと」 830 :氷男:2011/01/24(月) 00 39 47 ID KytLODqo さて、一時と言ったが早めに投下でもします そろそろ人も寝付きに入る頃だぜ…… 前回 俺「夜間哨戒です」 サーニャ「おっと敵だ」 俺「ほぅら凍れ」 サーニャ「EFB、ネウロイは死ぬ」 俺「戦闘終了」 サーニャ「おい、手が凍ってんぞ。なにしてんだ」 俺「ひ・み・つ」 サーニャ「うぜ」 俺「帰還しました」 ってところまででした 相変わらず戦闘は緊迫感なし、衝撃もなしの平坦な文章でお届けしております 見てくれている人感謝。今回もまったりのびのびとしたものでいきます。 壁にやさしいSSをお届けいたします。 831 :名無しの俺:2011/01/24(月) 00 40 37 ID EknJn3yo ひ・み・つに不覚にもイラ☆っときたwww 832 :氷男、許してくれ:2011/01/24(月) 00 42 30 ID KytLODqo 第3話「海と洞窟とよっぱらいと」 ~朝、食堂~ 芳佳「う~ん、朝はやっぱりお味噌汁に限るよね!」 リーネ「扶桑の料理って私も好きだな~」 芳佳「私はブリタニアの朝食も大好きだけどね。そういえば俺さんって夜間哨戒の方に移ったから朝は会えないね~」 リーネ「まぁでも仕方ないと思うよ。最近はネウロイの活動も活発化してるし、夜間は飛べる人少ないからね。 それに俺さんは今は上官にあたるからすんなり回したんだと思うよ」 芳佳「そうなんだ~。私はそういうの全然わかんないな~。でも夜に飛ぶ乗って難しいんだよ!」 そんな他愛のない話をしているとその話題の中心となっていた男が顔を出す。 すこしばかり走ってきたかのようにわずかに頬が赤い。 俺「おはよう、芳佳、リーネ」 芳佳・リーネ「おはようございます!」 芳佳「あれ、俺さん夜間哨戒してたんですよね?」 俺「そうだが……どうかしたのか?」 芳佳「えっと、眠らなくて大丈夫なんですか?なんか走ってきたっぽいですし」 俺「ん、大丈夫だよ。二日くらいはまったく眠らなくても鍛えてるからな」 リーネ「だ、だめですよ!体壊します」 833 :氷男:2011/01/24(月) 00 45 03 ID KytLODqo 俺「これでも18歳ですから。で、二人は朝食つくってくれてるのか?」 リーネ「はい!扶桑の朝食を。今食べますか?」 俺「いや、風呂いってからにするよ。そういえば、味噌汁って普段芳佳が作ってるのか?」 芳佳「そうですけど、どうかしましたか?」 俺「いつもうまいんでどうやったらこんなに作れるのかと思っててな」 芳佳「ふっふっふ!よく聞いてくれました!実はこの味噌汁の味噌!私の実家のお手前味噌なんですよ!」 リーネ「お手前味噌ってなぁに?」 俺「自分の家だけで作る秘伝の味噌みたいなもんだと思うぞ(それから転じて自画自賛という意味に……)」 リーネ「そうなんですか……。味噌まで作るなんて扶桑の人はすごいな~」 芳佳「一つの家に一つの味があるって言うからね」 俺「うーん、それって教えてもらえないのか?」 834 :名無しの俺:2011/01/24(月) 00 45 36 ID A7hYS6KM 相変わらずお前らのあらすじは適当だなwww 835 :氷男、あらすじなんてお飾りです。えらい(ry:2011/01/24(月) 00 47 01 ID KytLODqo 芳佳「はい!もちろんです!食べてみてどんな材料がどんな分量で入っているか当てるならかまいませんが……」 リーネ「それはさすがに無理だね……」 俺「うーむ、神のみぞしるってやつだな。味噌汁だけに」 芳佳「……」 リーネ「……」 俺「……ごめん」 芳佳「今日はずいぶんと冷えますね~。あれ、俺さん魔法でも使いましたか?」 俺「あ、ちょっとだけ口のほうからでちゃったかな」 リーネ「ちゃんとお口チャックしていてくださいね」 俺「……本当にすみません。ちょっとお風呂で頭冷やしてくる」 芳佳「俺さん!」 俺「ん?」 芳佳「きっと坂本さんなら笑ってくれますから!」 俺「慰めになってない……」 837 :氷男、ふふふ、下半身裸で待っておこう:2011/01/24(月) 00 49 25 ID KytLODqo 俺は惨めにもその冷め切った場をあとにし、冷えた体を温めにシャワーではなくお風呂に向かった。 つい最近設営班の変態的な努力により露天風呂が完成したようだ。 退院する直前に出来上がったようなので、その当時のことを知らないが、なんでも大変な出来事があったらしい。 そんな考えをしまいこみ、ガラリと脱衣所の扉を開ける。ノックもせずに。すればよかった。 ミーナ「……」 俺「……」 気まずい。なんてタイミングの悪さだろうか。もしかしたら今日は厄日かもしれん。 でも一応ズボンもワイシャツも着てるし大丈夫だよな。ワイシャツは前開いてるけど。 ミーナ「は、はやくでていってちょうだい!///」 俺「本当にすみませんでした!!」 バタン 俺は早々に顔色を変えず扉をしめ、脱兎した。叫ばれたら俺の命と尊厳はない。 とりあえずあとで謝ることにしよう……。 838 :名無しの俺:2011/01/24(月) 00 51 01 ID A7hYS6KM ラッキースケベのお通りだー! 839 :氷男:2011/01/24(月) 00 52 02 ID KytLODqo ~昼、談話室~ 俺「はぁ。海ですか」 ミーナ「ええ、そうよ。どうかした?」 俺「いえ、自分は水着とか持っていませんから、軽装でいいですか?」 ミーナ「ええ、かまわないわ。みんなはもうすでに準備をしているから早くしてね」 俺「了解です。あと昨夜の報告ですが……ネウロイがわずかにですが改良されている兆しがあります」 ミーナ「改良……もう少し具体的におねがい」 俺「今回の敵は装甲がとても硬いようでした。サーニャのフリーガーハマーもあまり効かなかったみたいで」 ミーナ「あれは美緒の烈風斬につぐ火力よ……それがあまり聞かないなんてきついわね」 俺「はい……。昼に出現するネウロイには気をつけておいてください。どんなものがでるやら……」 ミーナ「昼のほうがネウロイの出現条件にあってるものね。俺さんはそのネウロイを倒せるの?」 俺「ええ、武装も新しくしましたから。……俺は昼夜、天候問わず出撃するつもりなので、お願いします」 840 :氷男:2011/01/24(月) 00 53 21 ID KytLODqo ミーナ「はぁ……体調を崩さないようにね」 俺「はい。あと……さっきはすみませんでした。まさか朝から入っているとは思わなくて」 ミーナ「もういいわ。私じゃなくても裁きをくだしてくれる人もいるもの。次から気をつけてね?」 俺「は、はい。本当にすみませんでした(裁き……?)」 その後本当に裁きが下った。人の手によって。主にトゥルーデによって。 一発殴られたあと、ダブルリストロックによって腕を一本持って行かれかけた。 以後気をつけよう……。 841 :氷男:2011/01/24(月) 00 54 36 ID KytLODqo ~海辺~ 今日は快晴だ。太陽が燦燦と燃え輝いている。そして浜辺にいる水着を来た少女たちも輝いている。 しかし余計な者がひとり、男がいるのが難点ということか。 シャーリー「おれー!泳がないのかー!」 俺「水着がないんでな。今日は勘弁だ」 ルッキーニ「いいじゃん、およごーよー!」 俺「許しておくれ、ルッキーニ。今左腕が痛いから泳げないんだ」 エーリカ「誰かさんのせいでねーにしし」 トゥルーデ「み、ミーナが俺が覗きをしたっていうからだな!」 ミーナ「ごめんなさいね、ちょっとした冗談よ、ふふっ」 俺「冗談で腕一本持って行かれそうになったんですが……」 もっさん「そう硬いこというな、俺!よかったじゃないか、バルクホルンと戯れられて。わっはっは!」 トゥルーデ「し、少佐!」 リーネ「坂本少佐、準備できましたー!」 もっさん「そうか。俺も水中訓練どうだ?」 俺「遠慮しておきますよ。また今度でお願いします」 もっさん「わかった。みんな、あまりハメを外しすぎるなよ」 全員「はーい!」 842 :氷男:2011/01/24(月) 00 57 44 ID KytLODqo ペリーヌ「……」 俺「ペリーヌ、どうした?元気が無いようだが」 ペリーヌ「な、なんでもありませんわ。俺さんは訓練もなくてうらやましいですわね」 俺「無理しないようにな」 ペリーヌ「ええ、わかっていますわ(見抜かれたのかしら……。)」 エイラ「うーん、なにもやることナイナ」 サーニャ「そうね……眠いわ……」 俺「サーニャ、大丈夫か?夜間哨戒後は眠いだろうしな」 サーニャ「あ、大丈夫です。俺さんの方もあまり無理しませんように」 エイラ「コイツはそんなにへぼくないと思うゾ。俺はおよがないのカ?」 俺「この服装だと水を吸うからめんどくさくてな。二人はどうなんだ?」 サーニャ「私たちは雪国のほうの出身なので、こういう海で遊ぶ機会はないものですから」 エイラ「つまりこうやってぼーっとしておくのが一番ということダナ」 俺「水際であそべばいいんじゃないか。せっかく水着でもきてんだから」 エイラ「私たちはここでぼーっとしてるサ。それより俺は大尉のところにいかなくていいのカ?」 俺「なんでトゥルーデのところに?」 エイラ「普通あれダロ、恋人同士は水際でぱちゃぱちゃやるとか浜辺で追いかけあうとかするんじゃないノカ?」 俺「俺がそんなの似合うわけ無いだろ」 サーニャ「それもそうですね。そういえば俺さんはバルクホルン大尉と旧知の仲なんですよね?」 俺「そうだが……どうした?」 843 :氷男、第3話前半:2011/01/24(月) 01 01 20 ID KytLODqo サーニャ「いえ、どんな出会い方なのかなと少しだけ思ったんです」 俺「う~ん、特に変なこともなかったぞ。俺が軍にはいってから結構経ってからにダイナモ作戦に狩りだされてな」 俺「その時殿を任務として行動したわけだ。で、ある時にウィッチが撃墜されたところを見てな。それがトゥルーデだったってわけ」 エイラ「それから病院に運んだんダロ?」 俺「俺が病院まで運んだわけじゃないがな。そしてすぐにダイナモ作戦も終りを告げ、その後に休暇を得て見に行ったんだよ」 エーリカ「そこからラブストーリーが始まった……」 サーニャ「ハルトマンさん?どこから……」 俺「エーリカか。始まる、とは言えないだろ。いきなりダンベルを投げてきたんだぞ?」 エイラ「おまえなにかしたんダロ?俺は失礼なところあるからナ~」 トゥルーデ「私が着替えているところに俺がノックもせずはいってきたんだろう。そりゃ投げたくもなる」 エイラ「大尉まできたのカ。で、その後は?」 844 :氷男、ここらへんは関係ない話もあるので飛ばしても大丈夫です:2011/01/24(月) 01 04 33 ID KytLODqo 俺「鎖骨に当たって折れた。それからあーだこーだわめくから大変だったんだよ……」 エーリカ「あ、昔のトゥルーデだから精神的に参ってて、おまえごときに助けられたことが恥ずかしいわー的な感じね」 俺「あれでおまえなんか出て行け、とかさっさと目の前から失せろとか言われたな~」 トゥルーデ「し、仕方ないだろう、気が動転してたんだ!」 エーリカ「その時には私もいたからわかるけど、三回目に来てからは仲良くなったよね~」 サーニャ「そうなんですか?」 エーリカ「私は二回目来訪のときはいなかったからね。なにがあったの?」 俺「あー、なんだっけ……。本でも読んであげたっけ?」 トゥルーデ「違うだろう。私が怪我しているからなんでもしてやろうって俺が言ったんだろう」 エイラ「ほー。コレハ……」 サーニャ「なんでも?」 エーリカ「御飯食べさせたり、本読んであげたり、りんごを剥いて食べさせたり、リハビリに付き合ったり……」 トゥルーデ「うわー!!///それ以上いうな、ハルトマン!」 845 :名無しの俺:2011/01/24(月) 01 04 36 ID Rwf2YxnM 氷さんきてるじゃないですかー!! 846 :氷男:2011/01/24(月) 01 06 33 ID KytLODqo 俺「昔の俺からは考えられなかったよな」 サーニャ「昔の俺さんて怖かったんですか?」 エーリカ「んー、生きる気力がほとんどなかったって感じかな。たしかに少し怖かったけど」 俺「まぁ初めて人助けみたいなのしたから浮かれてたんだよ」 エイラ「その結果こうなってるんだからいいじゃないカ」 エーリカ「そうえいばハンナが来た時一悶着あったよね~」 俺「おいおい、それだけは言うな……。俺はあいつが苦手なんだ……」 トゥルーデ「私もだ……。はぁ……」 サーニャ「えっと聞いてもいいですか?」 俺「アフリカの星、ハンナ・マルセイユ。トゥルーデやエーリカと同じ部隊だったウィッチなんだが……」 エーリカ「俺とトゥルーデを見た後、いきなり腕に抱きついてからかったんだよ」 俺「おまえ、私の世話係にならないかってな。冗談100%でな」 エイラ「そりゃ光栄じゃないカ。あのアフリカの星に冗談でも言われるナンテ」 俺「よせ。それからトゥルーデと喧嘩し始めて大変だったんだからな。俺にとっちゃトラブルメーカーなんだ」 エーリカ「だよね~。その時のトゥルーデの慌てっぷりはすごかったよね」 トゥルーデ「ハルトマン!余計なことをいうな!」 エーリカ「だって本当じゃ~ん。ふざけるな、とか必死で言ってたよね」 847 :氷男、やっとカテキョのほうが一段落ついたもので:2011/01/24(月) 01 07 45 ID KytLODqo 俺「覚えてないな。止めようとしてぼこぼこにされたからな」 トゥルーデ「くっ!お、おれだって悪いだろう!でれでれしおって!」 俺「してないって。俺はいや、別にいいですって返したぞ!」 エーリカ「あーもう、喧嘩はやめなよー」 俺「あ、すみません」 トゥルーデ「まったく……。で、その後俺は姿を消した、というわけだ」 エイラ「フーン……。それから大尉は俺をさがしたってわけダナ」 トゥルーデ「礼を言うつもりでな」 エーリカ「私も探してた理由は知らないけど。礼だけであそこまでさがすのはちょっとね」 トゥルーデ「べ、別にたいしたことはしてないだろう!」 エーリカ「へ~、軍の記録を漁ったり、病院で情報を聞いたりしまくったよね」 俺「どんだけ探したんだよ……。まぁ俺の情報は……俺に関するものは……」 サーニャ「俺さん?」 俺「いや、なんでもない。俺の情報なんてこの世の中にあるのは微々たるもんだ」 848 :氷男:2011/01/24(月) 01 09 30 ID KytLODqo エイラ「それでもこうやってめぐり会ってるんだから世の中捨てたもんじゃないダロ」 俺「だな。世の中は意外となんとかなるもんだ」 エイラ「そう、思わないカ?サーニャ」 サーニャ「……!そうね、エイラ。うん、きっと……」 俺「?」 なにやら変な締めくくりで話が終わってしまった。うーん、よくわからんが、サーニャにもあるのだろう。 そういえばさっきからルッキーニの姿が見当たらない……。いつの間にか三人娘と少佐・隊長の訓練も終わってるし。 ん?シャーリーやミーナ中佐、坂本少佐がなにかを探してるな……。 俺「しゃーーりーー!どうしたんだ?」 シャーリー「あ、おい、ルッキーニみなかったか?」 エイラ「いやみなかったゾ」 ミーナ「さっきからルッキーニさんがみつからないの。魚をとりに行くってところまではシャーリーさんも知っているのだけれど……」 トゥルーデ「それからみつからないか……。よし、さがそう。少尉が行くだいたいの場所はわかるか?」 シャーリー「ここには見当たらないからあっちの岩壁のほうかもしれない」 坂本「よし、ならいくぞ。エイラとサーニャはなにかあったときのためにここにいてくれ」 エイラ「わかったゾ」サーニャ「わかりました」 849 :氷男:2011/01/24(月) 01 12 34 ID KytLODqo ついつい過去話をしてしまった……。 こういう過去話はまだ明るいからいいんだが……暗い方の話を聞かれなくてよかったよかった。 いつもの元気なルッキーニのことだ。きっとなにか面白いところを見つけたに違いない。 だが、やはり心配だ。子供だし、仲間だしな。 急いで見つけ出さいないと……。そういやあの三人娘もいないということは……一緒か? 俺「少佐、訓練してた三人は?」 坂本「訓練が終わったから自由にしたんだが、どこいったかまではしらん」 俺「姿が見えないところを見ると、おそらくルッキーニと三人は一緒だ」 シャーリー「ならまだ少し安全か……」 ミーナ「そうともいえないわね……」 俺「俺もそう思う……あの三人はまだ頼れる部分がすくない……」 トゥルーデ「なんにせよ、急いで見つけるぞ!」 850 :氷男:2011/01/24(月) 01 16 57 ID KytLODqo はい、とりあえず第三話前半部終了 ちょっとこのラッシュに紛れてしまえば大丈夫かと思い投下 いたって平易な話で進めてるが、この後第3話後半→マルセイユ回?→最終作戦という感じで行きたいと思います 読んでくれた方支援してくれかたありがとう! 次回は第3話の後半ですが、これは9話に俺を入れている感じにします 次回もよろしくお願いいたしまする 851 :名無しの俺:2011/01/24(月) 01 19 51 ID 4LnJzn7E 乙乙* 次も待ってるぜ* 852 :名無しの俺:2011/01/24(月) 01 19 54 ID 3BLnqkn6 支援しようと思ったら終わってた... 乙! 853 :名無しの俺:2011/01/24(月) 01 22 23 ID 44Ej3WuI 乙! 347 :氷男:2011/01/28(金) 00 22 26 ID jDRi8lKI 第3話後半 ~洞窟入口~ 俺「ここか?」 シャーリー「そうかもしれないな……」 坂本「中に続いているみたいだ。いくぞ」 ~洞窟内部~ ミーナ「どう?」 トゥルーデ「ちょっと前に誰かが歩いている。この奥に入っていったんだろう」 シャーリー「どっちにいったんだ?」 洞窟内部にはいったはいい。そして四人の手がかりとなるやもしれない跡もあったのもいい。 だが、目の前にある二つの入口があるのが憎たらしい。 もっさん「二手に分かれるか?」 ミーナ「分かれるのは危険だわ。右からいきましょう」 俺「俺は左のような気がする」 トゥルーデ「みんなを困らせるな。ほら、いくぞ」グイグイ 349 :名無しの俺:2011/01/28(金) 00 23 58 ID n/j4OhtE お前が来るって言ってたから寝ずにまってたんだぜの支援 350 :氷男、ストパンで一番はトゥルーデだろうが!:2011/01/28(金) 00 24 09 ID jDRi8lKI エーリカ「まったく手間かけさせるな~」 俺「それをエーリカが言うか……。そういや先日もジークフリート線を超えたらしいじゃないか」 エーリカ「超えちゃうものは仕方ないんだって」 シャーリー「でもこういうのって探検みたいで楽しいな~」 トゥルーデ「遊びじゃないんだぞ。それにハルトマン、帰ったら掃除しろ」 エーリカ「え~、めんどくさいよ~」 俺「それよりここってなんなんだ?」 もっさん「人工の洞窟のようだが……」 ミーナ「私たちが基地にしているところは、元々は古代のウィッチの遺跡だったからこの洞窟もその一部じゃないかしら」 俺「遺跡ですか……。ってことは罠があるな」 ミーナ「罠?」 俺「こういうところは侵入者に対する魔法の罠がある。なにかを隠してる場合とかにトラップをかけたりするんですよ」 トゥルーデ「いかん、宮藤が心配だ!み、みみ、宮藤が変な液体で水着が破れていたりしたら!?大変だ!」 坂本「落ち着け、バルクホルン」 どんどん歩みを進め、洞窟の奥へと入っていく。下の石床が水跡を作っている。 ひっそりとした人工の洞窟はなにも答えないが、古代の罠は答えてくれるようだ。 変なものがある。大きな大きな壺なんだが……嫌な予感がする。 351 :氷男 349どんだけ紳士なんだよ……。胸熱:2011/01/28(金) 00 27 26 ID jDRi8lKI ミーナ「ずいぶん立派なつぼね~」 もっさん「我々の大先輩の業か……素晴らしいな」 ミーナ「本当ね~」 俺「ちょっと年寄りくさいと思いますけど……」 ミーナ「なにか言ったかしら?俺大尉」ニコ 俺「い、いえ、なんでもありません!これって上から壺が落ちてくるとかいうベタな罠だったりして……」 トゥルーデ「さすがにベタだな」 シャーリー「カタブツでも思いつきそうなものだな」 トゥルーデ「なんだと!?どうせそんなくだらんトラップを考えるのはリベリアンくらいだ」 シャーリー「創造力豊かといってほしいね」 トゥルーデ「豊かなのはその胸と大陸だけだろう。後は大したことない」 シャーリー「なんだとー!」 俺「(この充満する香り……酒?)」 エーリカ「はぁ~そんなのどうでもいいじゃん」 ガコンッ…… エーリカ「はへ!?」 352 :氷男、この話実はボツ話:2011/01/28(金) 00 30 23 ID jDRi8lKI エーリカが退屈そうな表情で壁にぐんにゃりともたれる。マイペースなエーリカだがこれにはさすがに驚いたらしい。 ガコン、という音をたてエーリカが体を預けた場所がへこむ。いや、なにか作動した。 頭上からの攻撃。壺の落下。俺とエーリカ以外なぜか壺の落下範疇にいるため、このままでは下敷きになって…… 坂本「危ない!ミーナ!」ドン トゥルーデ「シャーリー!」ドン ミーナ「きゃっ!」 シャーリー「うわっ!」 ズゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…… ビチャビチャッビチャビチャ…… ミーナ「美緒!!!!!」 シャーリー「バルクホルン!!」おい!!」 エーリカ「あわわわわわわわ……」 落下してくる壺に対し、坂本はミーナを、バルクホルンはシャーリーを突き飛ばし範囲から外した。 代わりに坂本・バルクホルンの両名が壺の下敷き……ではない。壺の中に閉じこめられてしまっている。 そしてまた両名と壺が接触したと同時になにかが飛び散った。真っ赤な……いや赤色?赤黒いな……これは……。 エーリカはこの事態を起こしてしまった張本人のためか、手を口に加えて青ざめ、かたかたと怯えている。 かわいい。 353 :氷男、そういえばこのあとって予約とかあったかな?:2011/01/28(金) 00 32 44 ID jDRi8lKI シャーリー「俺!壺を壊してくれ!」 俺「はぁぁぁっ!せいっ!」フォン…ドン… パリィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン! ミーナ「美緒っ!大丈夫なの!?美緒」 俺「トゥルーデ!大丈夫か!?」 焦りながら二人を心配し応答を呼びかける……。しかし返事はない。 さっき見た限りじゃおそらく無傷のはずなんだが……。 シャーリー「ちょっとまってくれ……これって」スンスン ミーナ「え?どうしたの……?」クンクン 漂った気体、もとの赤色の液体、をくんかくんかとシャーリーは嗅覚を研ぎ澄まし嗅ぐ。 354 :氷男:2011/01/28(金) 00 35 55 ID jDRi8lKI 俺「これはワインだ。言っておくが血なんかじゃないぞ?」 エーリカ「ほんとだ。これワインだよ。おれー、先にいってよね……」 ミーナ「美緒!本当に大丈夫?」 坂本「WASSHOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOI!!!」 ミーナ「きゃっぁ!!」 坂本「ぐかかっ……」 ミーナ「えっと美緒?いえ、少佐?本当に大丈夫?」 俺「だめだ、早く何とかしないと……」 突然目を覚まし、神輿でも担ぐかのような意気をもって奇声をあげる。 洞窟内になんども反響し響き渡たった後、奇妙な洞窟にお似合いの雰囲気が瞬く間に出来上がった。 さすが少佐。 355 :氷男、今更ですが9話の橋の話です:2011/01/28(金) 00 38 21 ID jDRi8lKI 坂本「もちろん……ら~いじょうぶらっ!!」 ミーナ「んぐっ!?!」 坂本「あむ.........ん.....ちゅ.......んく.......んぅあむぅ...........」 ミーナ「~~~~~~~~~っ!?」 シャーリー「し、少佐?」 俺「(お~、イエス!)」 坂本「ぷぁっ……」 ミーナ「……」ドサッ いったい何を思ったか近くにいたミーナに唇と唇を唐突に合わせる。マウスツーマウスじゃない。人工呼吸でもない。 キス、口づけ、接吻、ちゅっちゅ。 キスをされたミーナは行為が終わった後、なぜか失神。顔を真赤に染めて倒れた。なぜ? 俺「少佐……?酔ってるのか?」 坂本「酔っておらん!!」 エーリカ「そういう人に限って酔ってるよね……」 第3話後半へ
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第3話「華麗に涙目」 金欠には抗えない貂蝉軍は、馬超の救援要請にホイホイとついていってしまった。 今度の派遣社員は華麗なるあの人。 だが許昌の入り組んだマップと容赦のない敵軍の猛攻に、 張郃はピザカレー煮を食べつつ涙目で戦うのであった。 【登録タグ】 ゲーム プレイ動画 無双 おでんの人の貂蝉軍 Empires 三國無双 ピザカレー煮 他力本願馬超 ちゃっかり馬超 計画通り
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作者:こばやしみちとも氏&山河晴天 新世紀2年6月16日 午前1時20分 北海道上川郡美深町 「機動兵器部隊のパイロットたちに告ぐ、こちらは日本連合陸上自衛隊である。諸君らの所属と部隊名を告げて欲しい、繰り返す。こちらは日本連合陸上自衛隊である……」 全周波数受信モードにセットした通信機から流れ出した通信に、一方的な戦いの光景はひとまず終わることとなった。 「来たわね、ハーディ」 上空を飛ぶヘリの飛行灯を見上げながら、ヤオは通信を開いた。 「そうなるか……あの『100年後のドールズ』の連中はどうするか、ね」 いまだ硝煙の匂いがくすぶる戸外へ出たハーディは、おもむろにマイクを取ると通信を開いた。 戸外のひんやりとした空気が、頬を刺激する。 燃料系を打ち抜かれたT-80から上がる炎が、ちろちろと周囲を照らしていた 「こちらはオムニ独立軍軍総省統合作戦本部所属第177特務大隊総司令、ハーディ・ニューランド大佐だ。『日本連合』陸上自衛隊のヘリコプター、交渉を持ちたい。よろしいか?」 Super Science Fiction Wars Outside Story Steel Eye d ladies~鋼鉄の眼差しの乙女達 第3話 接触!日本連合 同時刻 北海道美深町上空 高度12000メートル 「終わったか」 『その様だな』 DoLLSが自衛隊との交渉をもつことに同意したのと同じ頃。 戦場の遥か上空から、DoLLSと「赤い日本」の戦車隊により展開された戦闘を記録していたイサムとガルドもその通信を聞いていた。 同時に、自分達が機体の機密保持を放り投げてこの場へ介入せず済んだ事に安堵し一息つく。 もしこの時、陸自のヘリを撃墜或いは攻撃していたら、DoLLSのメンバーは間違いなくPLDもろともあの世に転属させられていただろう。 二人の駆るYF-19とYF-21がその性能をフルに発揮して上空から襲いかかれば、地上を抉る衝撃波とレーザー機銃により、先ほどの戦闘を上回る惨状を5分足らずで生み出せるのだから……。 だが、接触が果たされた今それらは杞憂に終わった。 まだ暫らく現場上空をエンドレスエイトで飛行していた2機だが、やがて機首を南に向けると現場上空を離れる。 「さて、何事も無く接触した以上俺達の任務も済んだ。帰ろうぜ」 『同感だ。HecteyesよりG3、地上の戦闘終了と出現した“DoLLS”が自衛隊と接触した事を確認した。RTB(Return To Base、基地への帰還を意味する)』 『G3よりHecteyes、了解しました。気をつけて帰還してください。そして、お疲れ様です』 GGGでも事が無事収束した事に安堵しているのだろう、ガルドからの通信に対する命の表情も緊張が解けている。 『こちらG3、大河だ。二人ともご苦労だった。機体の移送作業は明日以降になるから、帰還後はそれまでゆっくり休んでくれたまえ。』 『了解です。それにしても作業の方、急にキャンセルしてよかったのですか?』 「ああ、ドタキャンしたってのは拙かったかもな……技研のスタッフは今頃きっとカンカンだぜ?」 ガルドの言う様に、本来行なわれる予定だった移送作業のことを思い出したイサムも、こりゃ拙いなという表情をする。 いくら政府からの許可が出てたといえど、今後はテストパイロットとして出向する場所なのだから、今から白い眼で見られるというのは流石に問題だと思ったのである。 『いや、実はそうでもないんじゃよ。意外かもしれんが、技研の方は今回の出撃を歓迎しておるんじゃ』 「へ?」 『はい?どういうことです?』 大河司令に続いて通信ウィンドゥへ出た獅子王博士の言葉に二人とも思わず拍子抜けた声で聞き返す。 『理由はいくつかあるのじゃが、まずは「エレメント」の試作品がトラブルも無く動作したことじゃ。こちらからの遠隔操作だったにも関わらず問題が無かったのも好評だったみたいじゃ』 「なるほど……しかし、このユニットは大した性能だぜ。何しろ連中の通信も捕捉した上に解読した内容をリアルタイムで聞けるってのはよ……」 『これなら、すぐにでも正式採用されるかもしれんな……』 獅子王博士の説明に、イサムとガルドは「エレメント」の高性能を褒めるが、技研の関係者が聞けば複雑な表情を浮かべただろう。 なぜなら「エレメント」は元々技研の地下に存在する「パンドラの箱」に集められた物から偵察装備として使えそうな各種センサーを一つにまとめたものだからだ。 そう、技研が一から作り上げた物では無いのである。 技研が作ったのは外側のボディーだけであり、試作品を元にした複製の開発などはまだこれからの段階にある。 その一方で、技研も完全なオリジナルの電子戦装備が作れないか研究しているのも事実だ。 そして、イサム達は知らないことだが、地上のDoLLSが通信時に盗聴の可能性を想定せず――勿論まだ混乱していたこともあったが――秘匿性の低いモードで通信をしていた事もエレメントによる傍受へつながったといえる。 何よりDoLLSの隊員が、地球の言語それも日本語で話していた事も、当のGGGが驚くほど早い通信内容の解読に成功した理由であった。 ゆえに、技研でも「次はこう上手くいかないだろう」という声が多数出ている。 それでも「エレメント」がテストもろくにやってない試作品でもこれだけ確実に動作したことは誰もが評価していた。 『で、二つ目じゃが何といっても地上の“DoLLS”が未知の人型兵器を有している事じゃ。技研では早くも研究対象に出来るかもしれないとはしゃいでおるぞ』 元祖DoLLSと4thDoLLSがそれぞれの戦場で見せたその大暴れは「エレメント」やYF-21のセンサーにより確認されていた。 その光景を思い出しながら獅子王博士の説明を聞いた二人は大きく頷く。 『で、最後の三つ目じゃが、今回のフライトでYF-19と21の飛行データが新たに得られた事もあるんじゃ。技研が歓迎しているというのはこういう事なんじゃよ』 「それなら、ドタキャンの件は……」 『何も問題は無いということですか』 二人に対し、獅子王博士はそのとおりと頷く。 『うむ、ガルド君の言う通りじゃ。ただ帰還してから見てきたものについての証言と報告書の作成が残っているからの、頼むぞ』 「了解。安心したぜ、んじゃ一路GGGを目指しますか」 『そうだな』 一旦通信を終えるとYF-19とYF-21は高度を維持したままGGG本部を目指す。 その途中、遥か上空に反応を確認する。 「この反応は……そうか」 『間違いない、ナデシコだ。あの時と同じく2隻で行動しているな』 揺り戻し出現の際に、コンタクトをとってきた宇宙戦艦。 姿を確認した二人は機体をナデシコA,Bの高度まで上昇させる。 そして、ナデシコA,Bの周囲を一周すると、翼を振ってみせた。 ナデシコの側も意味を察したのだろう、発光信号を明滅させてみせる。 通信は交わさなかったが、それは両者の間に確かな信頼関係が存在することの現われだったと言えるだろう。 午前10時00分 東京都千代田区永田町 日本連合首相官邸 「なるほど……報告は読ませていただきました」 加治首相は机に置かれた電子書籍ビューア……「レボード」を片手に持ち、土方防衛相に向き合う。 表示されているのは自衛隊ヘリコプター部隊および、GGGが飛ばしたYF-19及びYF-21から得た全ての情報をまとめた第一次報告書だ。 「人型陸戦兵器を駆る女性ばかりの特殊部隊……ですか」 「はい、26世紀および27世紀のアルデバラン星系にある植民惑星オムニの特殊部隊ということです。説得に応じて現在は我々の指揮下に入っていますが……」 先月末に起きた新宿での一件に続いて、また未来の移民者かと加治首相は内心溜息をつく。 台風の当たり年という言葉があるが、さしづめ今年は揺り戻しの当たり年なのだろうか? 美深町に出現したDoLLS陸戦部隊はその後、出現地点から名寄の第25普通科連隊駐屯地に移されていた。 現在、三沢に誘導されて着陸した同じDoLLS航空隊が自衛隊監視の下、千歳基地に出現した専用輸送機で回収に向かっている最中だ。 千歳基地に出現したこれら輸送機は操縦系は理解可能であったものの、レーダー・航法関係といった支援システム関連が難解であり、航空自衛隊のパイロットには荷が重過ぎるとのことからだった。 結果、やむを得ず三沢基地で拘束されていた同じDoLLS航空隊のパイロットを使うしかないと判断され、彼女らは拘束を解かれたのである。 (実際のところはかなりの面でオート化されており、オムニ軍で使用されている輸送機はパイロット一人で十分運用可能なほどなのであるが……) 取石葉月一佐から回収任務にハミングバードを使ってくれと連絡があったが、却下されていた。 いまだ年は若いが天才的センスのパイロット集団とはいえ、今まで存在してなかった大型ティルトローター機や大型ヘリコプターの操縦は問題があるという判断が下されたのである。 また、この半ば越権行使に近い行動へ一部の幹部クラスから「ああいうのを親バカとでも言うのかもな」という批判があったことも記しておく。 「出来れば彼女らを説得して我々の戦力としたいところなんですけどね」 土方防衛相はそう呟くと、加治首相から視線をそらし思案する。 現場を監視した部隊から送られてきたドールズの戦闘に関する情報は、あまりにも衝撃的であった。 技術レベルから行けば先月出現した3機の戦闘機の方がおそらくは高度なものを使ってるに違いないが、これだけ完璧なバックアップ環境込での出現は貴重である。 しかも、そのサイズがWAPと大差がないというのは一つの注目点であった。 戦車並の装甲を持った戦闘ヘリが地上すれすれを飛んでいるようなものだと例えられる機動性を持つWAPの基礎戦術はいまだ模索中の段階であり、日夜教導中隊では様々な敵に合わせた基礎戦術の試行錯誤が続けられている。 本格的な実戦運用部隊の編成には、まだ一年近い時間が必要とされていた。 そこにWAPと類似したサイズ、戦術志向と思われる機動兵器部隊が現れたのだ、自衛隊としては渡りに船と言ってよい。 そう言った面では、早急に協力をしてもらう方向に持っていかねばならない……という気持ちが土方個人の思惑であった。 時空融合直後に日本連合へ保護を求め、そのまま恭順したヨーロッパ各国の艦船や「エクソダス」で日本に移民してきたかつてのドイツ軍人をはじめとしてこれ以上の大規模な軍事組織の出現した事が無いわけではない。 他の惑星から来たという事なら、ほんの10日ほど前にアフリカ大陸へ突如出現したZoids連邦という大陸丸ごと出現したというケースや、新宿の一件で現れた戦闘機の事もある。 だが、今回は「未来の世界で、他の惑星に存在した軍事組織」が「ある程度まとまった数」日本連合へと出現しているのだ。 それが首脳部にとってどれ程の衝撃だったかは、今更強調するまでもないだろう……。 「現在北部方面隊総監部を中心にした説得を行う方向で調整をしていますが……やはり統合幕僚本部からも佐官クラスを交渉役として送る必要があると判断しております」 土方防衛相の言葉に、加治首相は黙ったまま頷く。 今日中に彼女らを説得し、味方につけてしまいたいというのが日本連合政府側としての考えである。 だが、彼女らがほかの国への亡命を希望した場合はどうなるか。 あるいは、彼女らが特殊部隊であることを考えると多数の「機密」を知っているであろうし、ましてや「オムニ独立軍」などと名乗っている軍隊で有れば地球と対立していた可能性もある。 その機密保持のために彼女らが「自決」する可能性も皆無とは言いきれなかった。 その為にも、人選は慎重を極める必要が求められていたのである。 「今後自衛隊にもネゴシエーターが必要かもしれませんね、土方さん」 悩む土方防衛相を前に、加治首相は苦笑して言葉をかけた。 6月17日 午前8時30分 北海道千歳市 航空自衛隊千歳基地 ここ千歳基地に突如として出現した巨大軍事施設の主、オムニ独立軍第177特務大隊ことDoLLSは4日ぶりにこの基地に戻ってきた。 彼女らを襲った突然の事件から3日目のことである。 「いやー、まさかコレが一緒に出てくるとは思わなかったわね」 千歳基地に降り立ったヤオが開口一番放った言葉である。 原因は不明だったが、上手いことにDoLLSの根拠地となっていた施設そのものがほぼ完璧な形で千歳基地に現れていたのだ。 DoLLSの装備、整備班などのバックアップ環境なども含めてである。 これが後に陸自に置いて彼女らが独立権限を確保できるだけの余裕がもてたことの要因であろう。もし隊員のみの出現であれば、得られる情報も半分以下に減っていたと思われる。 現に彼女らを美深町からここまで連れてきたのは三沢基地からやってきたエアパーソン達が操縦するPCH50輸送ヘリと4thドールズ達のVC213垂直離着陸機だった。自衛隊が持つ装備では彼女らの機体を輸送する手段が無かったのだ。 後に第一空挺師団習志野空挺機動中隊や特殊機動自衛隊5121中隊でも用いられた新型PLD、3式特別攻撃車輌の試作もここの施設を持ってして成し遂げられたものであり、この地は様々な面で陸戦兵器の質的向上を図るきっかけになった箇所となるのである。 輸送ヘリのタラップを降りたドールズメンバーを迎えたのは、千歳基地所属警務隊が向ける銃口と陸戦レイバー、97式ハンニバルの構える35mm長口径ガトリングガンであった。 その姿を目にしたDoLLSのメンバーから驚きの声があがる。 「PLDを持っている!?」 「でも、あんなタイプは戦場で確認が……新型なの?」 「嘘……ここは、20世紀の日本でしょ?なんでPLDを……」 多くの者が驚きの声をあげるそんな中、ハーディ、ヤオそしてフェイエンといった指揮官クラスの者達は自分達がどの様に見られているのかを再認識していた。 「……まだ信用されてないみたいね、ハーディ」 その剣呑な光景に、ヤオは思わずぼやく。 「仕方が無いだろうな……あれだけ派手な大立ち回りをやってしまったんだから」 出現早々DoLLSが壊滅させた「赤い日本」の戦車中隊だが、それ以降赤い日本が何らかの行動を起こしたと言う情報は意図的に封じられているのだろうか、ハーディ達には入ってきていなかった。 それ以上に、まだここはオムニ出身の自分達にとって「敵地」であることを彼女達は忘れていない。 決して口に出そうとはしなかったが。 そうこうしている間に自衛隊の方も交渉の使者が到着したらしい。 「ハーディ・ニューランド大佐ですね。陸上自衛隊北部方面隊司令、斉藤三弥陸将です」 DoLLSメンバーに日本語が通じるということが解っていたのか、北部方面隊総司令を名乗った男は通訳を介せず直接口を開いた。 「オムニ独立軍第177特務大隊司令、ニューランド大佐です。斉藤閣下、以後よろしくお願いいたします」 オムニ軍式の敬礼をすると、斉藤も同様に敬礼を交わす。 「まずはこの状況に関する説明から始めたいと思います。今あなたたちが存在しているここは、あなたたちの世界の地球ではないことはすでにご理解されているとは思います」 そして場所は変わって、陸上自衛隊東千歳駐屯地。 建物内の大会議室に2つの時代から現れたDoLLSメンバー、総計65名。 千歳基地に出現した整備班を初めとしたバックアップ要員160名、合計225名が座っていた。 状況説明を勤めるのは水瀬とか言う三十代末ごろの佐官であった。 「解っています。私たちの歴史には地球に日本連合などという国家が存在した記録はありませんから」 代表して4thドールズの隊長、フェイエン・ノール中佐が答える。 少なくとも地球とのリアルタイム通信が無かったオムニ独立戦争・ジアス戦役当時にも日本は地球連邦政府下の自治国家「日本国」であり、日本連合などという国号を持つ国家は存在していないことが伝えられていた。 「ご理解が早いこと、感謝します。では、先の話を踏まえたうえで今から申し上げることに対してパニックや自棄を起こさず、落ち着いて聞いてください」 このような前置きがなされたことで、大会議室のあちこちからざわめきが聞こえてくる。 すでに、ここが自分達の世界における過去の地球ではない、いわばパラレルワールドにいると知らされたのだ。 それだけでも十分衝撃的なのに、加えて何を説明されるというのかという不安が全員にあった。 「まず、現在の年月日についてですが、新世紀2年6月17日となります」 「新世紀……とはどういうことです?」 最初の一言に質問の手を挙げたのはハーディである。 年月日については20世紀末から21世紀初頭と想定していた為、西暦ではなく「新世紀」という年号が出てくるとは思わなかったのだ。 「簡単に言いますと、今から一年前に時空融合と呼ばれる原因不明の天変地異が起こり、日本だけでも1000を越える平行世界が融合したのです」 「なんですって……!」 その一言は衝撃的だった。 時空が、平行世界同士が融合するとは、パラレルワールドへの転移など問題ではない。 「それだけではありません。この世界は今、様々な世界、時間が融合した状態で存在しています。これは地球全体に及んでいるのです」 水瀬の説明に、DoLLS隊員たちの見せる反応は様々だった。 ある者は頷きまたある者は呆然と天井を見上げたり、うつむいて床を見つめている。 だが、頷いている者――主に、実際戦場で「赤い日本」の戦車隊と交戦したPLDのパイロット――は驚きこそすれ予想出来たことだった。 この世界に出現した直後からの情報収集作業で、あまりにも時代があやふやな印象があったのだ。 この事が判断を一時期迷わせたが、その中で世界の主流が日本連合であったことを推測したDoLLSメンバーの判断力というのは極めて優れていたというべきであったろう。 ただし、彼女らの目の前に現れた赤い日本の戦車中隊が交渉を持とうとせず、いきなり攻撃を仕掛けたことも原因の一つであったかも知れないが……。 交戦後、捕虜にした赤い日本の戦車兵らから聞いたところに寄れば、彼らは出現したDoLLSを日本連合(彼らは「南日本帝國」と呼んでいた)の機動兵器部隊だと思って攻撃を仕掛けたらしい。 だが、必殺を狙って発射したミサイルは1個中隊でイージス艦並みの防空能力を持つPLDの前には形無し。 その後は機動性の高さで照準を合わせられず、懐に飛び込まれ白兵戦でEMPを叩き込まれると言う自衛隊に対してDoLLSの強さを誇示するための示威行為の材料にしかならなかったのだ。 「私からも質問を、我々以外にも地球以外の星から来た人間、或いは出現した世界は存在しているのでしょうか?」 挙手の上質問をしたのは4thドールズのエレン・シュターミツ少佐だ。 元々宇宙軍で超次元理論を研究していただけあってもっとも早くこの事態を理解できた一人であろう。 彼女は後にDoLLSから総合学術会議に出向することとなる。 この質問に、水瀬は他部署――恐らく霞ヶ関の政府機関であろう――と通信によるやり取りの後、説明を始めた。 「他惑星出身の住人についてですが、我が国については所謂『異星人』と呼ばれていた方の登録が約2000人強、他に月や火星などの移民惑星から地球に来て時空融合に巻き込まれた『スペースノイド』或いは『Returnee(帰還者)』と呼ばれてる人々を合わせると10000人前後が登録されてます」 「世界単位ではどうなのです?」 「現時点では約2週間ほど前にアフリカ大陸にて、地球から6万光年離れた惑星から現れたゾイド連邦という国家の存在が明らかになっています。ですが時空融合後、最近までアフリカ大陸は殆どが侵入不可能な雲に覆われ暗黒大陸化していたため、わが国もいまだ状況を掴み切れていません」 その回答を聞いた瞬間、DoLLSメンバー達の間でざわめきが起こった。 オムニの場所は地球から60光年の位置にある。 その1000倍も遠い場所から地球に出現した存在がいる事が大きな衝撃を与えたのだ。 一方で、衝撃によるものと異なるざわめきも上がる。 それは6万光年も離れた惑星から出現した世界があるなら、遥かに近いオムニが出現しているのではないかという期待から上がったものだった。 「落ち着け!諸君!」 それまで聞き役であったハーディがあわてて場を抑える。 さすがに鍛えられた精鋭部隊だけあってすぐさま場は収まった。 「申し訳ありません、水瀬少佐。続きをお願いします」 「私は三佐ですが……続けましょう」 水瀬の説明は続いた。 一番古い時代としては数億年前の古生代から人間の存在が確認されている世界としては、古くは15世紀そして新しくは120世紀まで様々な時代・世界が統合され混沌としている日本連合全体について。 融合直後は混乱があったものの、なんとか一つに纏まり国内の治安も悪くないことが説明された。 勿論、それと同時に複数の犯罪組織や結社が潜伏していることも説明される。 これは、正しい情報を提供することで、最終的な判断をDoLLSそのものに任せる為だった。 更に現在の地球上には人類共通の敵性体が複数存在することと、日本連合も既に怪獣の襲来を受けたことを説明した。 怪獣という単語が出るとDoLLSのメンバーからも驚きの声が上がったが、これは当然の反応だろう。 続いては、現在日本国内に存在する敵性体に関しての説明だった。 特に水瀬は、 地獄(ヘル)一味の機械獣とゾーンダイクの上陸兵器「ウミグモ」に関しては必要以上に時間を割いた。 PLDの戦闘能力ならWAPの配備を待たずに十分に対抗出来るかも知れない。 という目論見があったのだ。 すでにWAPを中核にした機動中隊の編成計画が進行していたが、実戦段階へ入るにはあと半年はかかるかもしれない。 だが、彼女らならすでに実戦経験豊富であり、少なくともWAP中隊が軌道に乗るまでのつなぎにはなるだろう。 DoLLSの戦闘能力について報告を受けていた土門陸幕長直々の通達であった。 「水瀬三佐」 大方の説明を終えた時、ハーディが水瀬に向かい口を開いた。 「何でしょうか、ニューランド大佐」 自分より10歳も若いのに階級は二つも上だという女性の気迫に推されながら、水瀬は答えた。 「我々の扱いについては、あなたたち北部方面隊のみでは判断しきれないと言うことはわかります。ですが、今の時点で言えば我々は今すぐにでもオムニへ帰れるものなら帰りたい」 「恐らく、それは無理な話です……」 ハーディの一言に水瀬は思わず逡巡したが、自分が説明担当者として与えられている知識の全てを動員して答えた。 「それはなぜです?やはりここがパラレルワールドの地球であるからでしょうか?」 「私からも同じく質問させていただきたい。ここに我々が出現したということは、逆に帰る方法もあるのではないのか?」 水瀬の返事に対してハーディとフェイエンが更なる質問を行なう。 流石に、無理な話というのはその理由を聞かずにはいられなかったのだ。 「と、とりあえず落ち着いて聞いてください。少々長くなりますが、順を追って説明しますので」 その言葉に二人が肯いたのを確認すると、水瀬は一息ついてから説明を始めた。 「ここで、皆さんにお聞きしますがこの世界へ出現したとき空に薄もやがかかっているのに気付かれた方はおられますか?」 「あ、そういえば確かに……」 水瀬からの質問に、誰かがそう呟くとそこに集まった者から同様の声が上がる。 先ほど質問した二人やヤオ、セルマの様に出現時から野外にいた人間も、そういえばそうだったと思い出す。 だが、その事に気付かなかったのも無理はない。 彼女達は皆、オムニで生まれ育った者ばかりであり、地球に関して学校で学んだことは大雑把な内容ばかりである。 自然環境については、専門分野を進んだものでもオムニについての事しか知らないものも多く、空にかかる薄もやも「地球ではそんなもの」ぐらいの認識しかなかったのだ。 「あの薄もやは『相克界』と呼ばれる物でして、この融合した地球を外界と隔てているものなのです」 「なるほど、その相克界を抜ければ宇宙に出られるのですね?」 「普通に考えればそうです。が、残念なことに現在の我々では相克界を超えることが出来ません」 「超えられないですって……!?」 その一言に、一度落ち着きを取り戻したはずの室内が再びざわめきだす。 流石のハーディも水瀬からの一言に硬直してしまい、止めるに止められなかった。 「はい、残念なことに相克界と接触した物質はどういった理由かは判りませんが何らかの形で熱・光等のエネルギーとなって消滅してしまうのです」 「ですけど……せめてオムニへ私達のことを伝えるぐらいはできるんじゃ……」 「そうだ、施設の超空間通信を使えば時間がかかってもなんとか……」 オムニに帰れないという衝撃的な事実を前にセルマとナミも次々と声をあげる。 今すぐの帰還が無理でも連絡が取れるなら、まだ今後の指示を仰ぐことができるのではないかと考えたのだ。 「恐らく無理でしょう。現時点ではこちらから外に向けて電波やレーザーを当てても外側との通信が取れない状態となっているのです」 「そんな……」 「なら、私達の事を知らせるどころか、オムニがどうなっているかだってわからないじゃない……」 「仰られる通りです。実際に相克界より先がどうなっているのかすらまだ解らないのですから……」 だが、その言葉に対しても水瀬は残念そうに首を振ると「相克界が光以外を通さない」「相克界の外側がどうなっているかわからない」という事実を告げる。 これらの情報は二ヶ月前に、アメリカがメキシコでムーに対して核を使用した直後に公表された内容であり、既に連合政府では公式見解として相剋界による長期的熱死問題が公表されていた。 余談であるが、同時に相剋界対策研究費が計上され現時点でも研究が続けられている。 国民の一般生活と地球の今後に関わる問題なのだから当然といえば当然なのだが。 話を、会議室内に戻すと、二人の呟きと共に室内のざわめきはいよいよ大きくなる。 まだ暴発する様子は無いものの、失望のあまりに重い空気が漂いだす。 だが、そんな中床を蹴って立ち上がる音が響く。 全員が音の鳴った方向へ注目する。 「ふ……ふ……ふざけるなーっ!!」 「フェイス!?」 立ち上がったかと思うと、感情を爆発させた声の主――フェイス・スモーレット少尉――の声に、隣の席に座っていたミリィが驚く。 「いいか!私達はオムニ独立の為に必死で戦っていたんだ!それがようやく終わったと思ったらいきなり地球へ連れてこられて『オムニには帰れません』『連絡も取れません』だと!?ふざけんな!!」 「ちょ、ちょっと待って!落ち着いてフェイス!」 それまで溜まるに溜まっていた鬱憤を晴らす如く感情をぶちまけるフェイスをなだめようとミリィも慌てて立ち上がる。 同時に、他のメンバーも彼女の前に集まりだす。 激昂したのが普段は冷静なフェイスであったからこそ、他の隊員たちも驚かざるを得なかったのだ。 拙すぎる。 それが、4thDoLLSも含めたこの場にいる全員の感想だった。 ここは地球政府軍やジアスの本拠地である地球であるかもしれない。 しかし、自分達の知る地球とは異なる平行世界の地球なのだ。 相手にも心証というものがある以上感情を爆発させるなど最悪の行動だ。 たとえ心で思っても口に出していいものではない。 「落ち着け少尉、気持ちは皆同じだ。お前だけじゃない」 「今は、地球に我々が現れたという事実を受け入れるんだ。まずはそれからだ」 「言葉が通じる以上、心証を悪くするのはいただけないわ……ほら、座って」 「う……わかった……」 他の全員から諭されたフェイスは、落ち着いたのか再び椅子に座る。 その様子を見て、一安心だろうと思ったハーディは水瀬に向き直って頭を下げる。 「水瀬三佐、私の部下が無礼を働きました。状況が状況ですのでまだ落ち着いてないとはいえ大変な失礼をしてしまい申し訳ありません」 「い、いえ……お気持ちはよくご理解できます」 先に頭を下げられたことは意外だったが、説明役として派遣されていた手前こういう事もあるだろうと想定していたのだろう。 水瀬はその場が収まったのを確認し、説明を再開した。 「皆さん、確かにいきなり地球へ来たことでご家族との連絡もとれないことに不安を感じている方が大半と思います。ですがそれはこの地球でも同じなのです」 「え……」 改めて告げられた言葉に、それまでとは異なる驚きの声が上がる。 「最初に、この世界は複数の平行世界がモザイクの様になっていると説明しましたが、その結果家族と離れ離れになった人も少なくないのです」 「そうだったのか……」 「世界全体では解りませんが、我が国では1000以上の平行世界が混ざり合ったことで万単位での『融合孤児』が発生しました」 その説明に、誰もが納得したという表情を浮かべた。 DoLLSのメンバーも戦災孤児などを見たことは数え切れない。 だが、単に家族と死に別れるのではなく、ある日突然自分のいた世界そのものと切り離されたときの孤独感はどれ程のものか、それが子供ならばと思うと誰もが胸を痛めた。 「我々の方でも今後、我が国が現在に到るまでの政府発表、マスコミによる世間一般の情報についてまとめたものを閲覧していただけるようにしますので、より深くご理解してもらえると思えます」 この対応はDoLLSの側にとってもこの世界のより詳しい情報を得る上でありがたいことであり、この時点で日本連合に対する印象を良くしたと言える。 「数々のご配慮に感謝します。我々は今後の身の振り方についてを決めますが、改めてご質問します。今後、この世界がそれぞれ元の世界に戻る確率はどれぐらいありますか?」 「現時点では元の世界に帰還するというのは確率からして全く不明です。何らかのきっかけで再び揺り戻しが発生するのか、このまますべてが固まってしまうのか……」 ハーディの言葉に水瀬は自分の知っている範囲で回答する。 この時点では、時空融合の原因がこの世界に出現したアメリカが時空振動弾を使用した結果発生したと言う事は国家機密の扱いになっており、末端の将校である水瀬が知ることではなかった。 というよりこの事実を知っている人物は加治首相や安全保障会議のメンバー等ごく限られた人々のみであった。 「解りました、出来れば一度我々だけで状況を話しあいたいと思いますが、よろしいでしょうか?」 返答に対してハーディの冷静を絵に描いたような表情に、水瀬は内心を図りかねた。 だがしばらくの間を置いて了承することとした。